解説
怨霊宿る館に集った人々の恐怖を描いたホラー。シャーリー・ジャクソンの恐怖小説の古典『山荘奇談』(邦訳・ハヤカワ文庫)を映画化したロバート・ワイズ監督の63年作「たたり」のリメイクで、監督は「ツイスター」「スピード2」のヤン・デ・ボンがあたった。脚本は新鋭のデイヴィッド・セルフ。製作は「恋は嵐のように」のスーザン・アーノルドとドナ・アーコフ・ロス、「アミスタッド」のコリン・ウィルソン。撮影は「北京のふたり」のカール・ウォルター・リンデンロウブ。音楽は「ハムナプトラ 失われた砂漠の都」のジェリー・ゴールドスミス。美術は「奇蹟の輝き」のユージニオ・ザネッティ。編集は「プライベート・ライアン」のマイケル・カーン。衣裳は「フェイス/オフ」のエレン・ミロジェニック。視覚効果監修は「スターシップ・トゥルーパーズ」のフィル・ティペットとクレイグ・ヘイズ。特殊効果コーディネーターはジョン・フレイジャー。音響はTHXが導入され、音響編集監修をフランク・E・ユルナー、サウンド・デザインをゲーリー・ライドストロムが担当。出演は「身代金」「I Love ペッカー」のリリ・テイラー、「レ・ミゼラブル」のリーアム・ニーソン、「エントラップメント」のキャサリン・ゼータ=ジョーンズ、「アルマゲドン」のオーウェン・ウィルソン、「ザ・ドライバー」のブルース・ダーン、「ホーム・アローン3」のマリア・セルデス、「グッド・ウィル・ハンティング旅立ち」のヴァージニア・マドセンほか。
ユーザーレビュー
「ホーンティング」のストーリー
ヒル・ハウス。そこは130年前、織物業で財を成した実業家ヒュー・クレインが妻と生まれくる子供たちのために建造した豪壮な館だったが、立て続けに起こった悲劇とその後語り継がれた不吉な噂のために長年住む者がいない不気味な館と化していた。霊をはじめ非科学的な恐怖を科学的に実証する研究を進めるマロー教授(リーアム・ニーソン)は、ヒルハウスを舞台に選び、ある実験計画を立てた。それは睡眠障害を抱えた患者を集め、彼らには真の目的を知らせることなく、館の忌まわしい歴史を伝え、その反応を確かめるというものだった。こうして、病身の母の看護で青春を犠牲にした女性ネル(リリ・テイラー)、洗練されたセンスを見せつける優雅な美女テオ(キャサリン・ゼータ=ジョーンズ)、皮肉屋の青年ルーク(オーウェン・ウィルソン)の3人の男女。館の内部は贅と工夫の極みだったが、なぜかどれも重苦しく不気味だった。そして、宿泊したその夜から館は彼らに恐ろしい正体をみせていく。深夜ドアを叩く大音響に始まったそれは、やがて時の経つままにエスカレート。なかでもネルは幼い子供の霊が自分を何か隠された真実へと導くのを感じていた。怪現象の連続にテオとルークは苛立ちをつのらせ、マローですら科学でも説明のつかない事態が起こるのを体験。やがてネルは館に隠された恐るべき真実を知る。当主クレインは工場の子供を館に集めては彼らを虐殺していたのだ。子供らの霊はネルにそれを伝えようとし、クレインの凶暴な霊はそれをはばもうとしてネルたちを襲ったのだ。ネルがその事実を知るや、クレインの霊は彼女をベッドで串刺しにしようとし、ついに館全体が彼らに牙を剥いた。館は脱出を試みる彼らを封じ込めようとし、ルークはその犠牲となるが、ネルは果敢にそれに挑もうとする。彼女は子供らの霊に教えられ、母の形見から自分が実はクレインの血をひく子孫だと知ったのだ。かくしてネルはクレインの霊に単身立ち向かい、わが身を犠牲にして彼の魂を地獄に送り込むのだった。
「ホーンティング」のスタッフ・キャスト
スタッフ |
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キャスト | 役名 |
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「ホーンティング」のスペック
基本情報 | |
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ジャンル | ホラー |
製作国 | アメリカ |
製作年 | 1999 |
公開年月日 | 1999年10月2日 |
上映時間 | 113分 |
製作会社 | ロス・アーノルド・プロ作品 |
配給 | UIP |
レイティング | 一般映画 |
アスペクト比 | シネマ・スコープ(1:2.35) |
カラー/サイズ | カラー/シネスコ |
音量 | ドルビーSRD/DTS/SDDS |
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