A.I.
えーあい A.I. Artificial Intelligence
解説
愛をインプットされた少年ロボットの心の旅を描く感動作。監督・製作・脚本は「プライベート・ライアン」のスティーヴン・スピルバーグ。原作はブライアン・オールディスの短編小説『スーパートイズ』。出演は「ペイ・フォワード 可能の王国」のハーレイ・ジョエル・オスメント、「スターリングラード」のジュード・ロウ、「悪いことしましョ!」のフランシス・オーコナー、「アメリカン・ビューティー」のサム・ロバーズ、「ザ・セル」のジェイク・トーマス、「M:I-2」のブレンダン・グリーソン、「バイオ・ディザスター」のウィリアム・ハート、「アイアン・ジャイアント」のジャック・エンジェル(声)ほか。
この作品のレビュー
ユーザーレビュー
-
如庵
「人間になりたい」物語は、この映画の通奏低音であるピノキオ以外にも、世界中にある。ロボット、サイポーグ、レプリカントと色々呼名はあるが「人間の似姿」である事に間違いはない。前半の廃棄機械エンターテイメントでの機械破壊は、グラディエーターを楽しむローマ帝国以来の人の愚かさを示し「似姿」の方が、より人間的である。SFでは人間を超える脅威とも描かれる機械だが、この映画では脅威ではない。「神の似姿」とされる人が神を超えないように。むしろ人間滅亡後、人の栄光の証明となり、あらためて人とは何か、唯一の個性、愛、命とは何か宗教的ともいえるテーマを問うている。
「A.I.」のストーリー
人間の日常生活が監視され、人間に代わってロボットが雑用や労働をこなしている時代。そんな中、愛という感情をインプットされた最初の少年型次世代ロボットとして誕生したデイヴィッド(ハーレイ・ジョエル・オスメント)は、彼を開発したサイバートロニクス・マニュファクチャリング社の従業員ヘンリー(サム・ロバーズ)とその妻モニカ(フランシス・オーコナー)に引き取られる。母親を永遠に愛し続けるようプログラムされていたデイヴィッドだったが、まもなく不治の病に冒されていた夫妻の実の息子マーティン(ジェイク・トーマス)が冷凍保存から生き返ったため、あっけなく捨てられてしまう。その時から、スーパートイのテディ(声=ジャック・エンジェル)やジゴロ・ロボットのジョー(ジュード・ロウ)を連れだったデイヴィッドの旅がはじまった。再び母に愛されることを目的に…。そして2000年後。地球は氷河期を迎え、従来の人類は絶滅していた。海底で眠っていたデイヴィッドは、進化した未来のロボットたちに発見さる。ロボット達はデヴィッドのためにモニカをクローン再生する。デイヴィッドは偽りの母に抱かれながらも幸福に浸るのだった。
「A.I.」のスタッフ・キャスト
スタッフ |
---|
キャスト | 役名 |
---|

「A.I.」のスペック
関連するキネマ旬報の記事
関連記事一覧 | |
---|---|
2001年1月上旬新年特別号 | 巻頭特集 2001年の映画、21世紀の人 「A.I.」スティーヴン・スピルバーグ |
2001年7月上旬号 |
巻頭特集 「A.I.」 作品グラビア 巻頭特集 「A.I.」 「A.I.」までの軌跡 巻頭特集 「A.I.」 キューブリックの異常な愛情 巻頭特集 「A.I.」 ロボット映画の歴史 巻頭特集 「A.I.」 「A.I.」のネット展開 |
2001年7月下旬号 |
作品特集 「A.I.」第2弾 スティーヴン・スピルバーグ監督会見ルポ 作品特集 「A.I.」第2弾 作品評 HOT SHOTS ハーレイ・ジョエル・オスメント(「A.I.」) |