解説
「アレクサンダー大王」のロバート・ロッセンが監督したメキシコ革命を背景とするドラマ。「縛り首の木」のゲイリー・クーパーをはじめ、リタ・ヘイワース、ヴァン・ヘフリン、タブ・ハンターらが顔を合せている。原作はグレンドン・スウォースアウト。アイヴァン・モファットとロバート・ロッセンが脚色にあたり、撮影はバーネット・ガフィ。音楽はモリス・W・ストロフ。製作ウィリアム・ゲーツ。
この作品のレビュー
ユーザーレビュー
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ミャーノフ大佐
映画の冒頭の説明にあるとおり、時代背景は1916年。欧州では第1次世界大戦が行われている時代。「エデンの東」と同じ時代だ。それでも騎兵隊が馬に乗って戦っている。相手は、もうインディアンではなくなっていて、メキシコの賊パンチョ・ビリャの一味。といってもパンチョ・ビリャはメキシコでは英雄なんだけどなあ。戦闘の手法が西部劇だ。それとその後のストーリーが西部劇で、映画全体の作りは西部劇になっているんだなあ。
ストーリーはひねっていて、従来の善悪がハッキリしていない。騎兵隊の基地があるコルドラへ行く間に、主人公のソーン少佐(ゲイリー・クーパー)の過去がわかっていき、一緒について行った部下達が離反していく。そして最後は...。
監督がロバート・ロッセンなんでひねったストーリーになっているのかな。
映画としては、こんな物かなと思う。面白いのは最初の戦闘シーンくらいかな。話の内容からして、シネスコサイズにする必要はないんじゃないかな。
この映画って1959年の製作で、映画の時代背景が1916年なんで、製作年の45年前のこと。45年って、ついこの前の出来事じゃない。アメリカ南部のメンタルなんかまだこんな感じなんだろうなあ。そりゃトランプに入れるよ。
ネットで観ると、この映画ってゲイリー・クーパーの最晩年の映画なんだ。といっても60歳前の映画だから。出演者のこと、ウェキおじさんに聞いたら皆早く死んでいる。今は90歳くらいまでは現役で頑張っているよ。クリント・イーストウッドなんか90代半ばだよ。
「コルドラへの道」のストーリー
1910年に起ったメキシコのパンチョ・ビラ将軍の動乱は、1916年になってテキサス、ニュー・メキシコ地方へと拡大した。アメリカ陸軍は鎮圧のためパーシング将軍を派遣した。この戦闘に参加したソーン少佐(ゲイリー・クーパー)は、戦線で銃弾を避けるため橋の陰に身を隠した。この行為が罪に問われ、卑怯者として後方勤務に左遷された。その頃、革命軍の逆襲を受けたロジャース大佐の部隊を、第12騎兵隊の分遺隊員5人が救った。この戦闘を観ていたソーンは、彼らを名誉賞受賞者に推薦し、後方のコルドラ基地に移すことを考えた。同時に革命軍に加担した牧場の娘アデレイデ(リタ・ヘイワース)も護送することになった。一行は途中で革命軍の襲撃を受け、乗馬を奪われた。彼等は荒野を徒歩で進んだ。一行のトルビー大尉(R・コンテ)はロジャース大佐に侮辱され、彼をうらんでいた。チョーク軍曹(ヴァン・ヘフリン)はスペイン人を憎悪していた。ホウラー中尉(タブ・ハンター)は護身のために闘い、レンチーハウゼン1等兵(D・ヨーク)は何もせず、ヘザーリントン1等兵(M・カラン)は重傷を負っていた。彼らは勇気などなく、偶然が彼らを英雄にしたのが真実だった。彼らは名誉賞をもらうことで、自分達の名前が出るのを喜ばなかった。ソーンは不審に思った。日が経つにつれて彼等は狂暴になり、すきあらばアデレイデの肉体を狙った。ソーンはそんな男から彼女を守り、彼らの反感を買った。卑怯者でないソーンにアデレイデは惹かれた。彼女は寝ているソーンを殺そうとしたチョークに、自分の体を与えて救った。手押し車が故障し、ソーンは疲労で倒れた。チョーク達はソーンを殺そうとした。その時、担架の上のザーリントンが今までのソーンの立派な態度を指摘して彼らを制した。ソーンは立ち上がり一同に“さあ行こう”と声をかけた。行手にコルドラの町がみえた。
「コルドラへの道」のスタッフ・キャスト
スタッフ |
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キャスト | 役名 |
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「コルドラへの道」のスペック
基本情報 | |
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ジャンル | ドラマ |
製作国 | アメリカ |
製作年 | 1959 |
公開年月日 | 1959年8月20日 |
製作会社 | ゴエツ・バロダ・プロ映画 |
配給 | コロムビア |
レイティング | |
アスペクト比 | シネマ・スコープ(1:2.35) |
カラー/サイズ | カラー/シネスコ |
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