解説
貧しくも逞しく生きる姉弟と、彼らを取り巻く人々との触れ合いを描いたドラマ。監督は「KT」の阪本順治。第43回文藝春秋漫画賞受賞の西原理恵子の同名コミックを基に、「顔」の宇野イサムが脚色。撮影を「青い春」の笠松則通が担当している。主演は「ナースのお仕事 ザ・ムービー」の観月ありさと、オーディションで選ばれた新人・矢本悠馬、「新・仁義なき戦い 謀殺」の田中優貴。第53回ベルリン国際映画祭出品、日本芸術文化振興会映画芸術振興事業作品。
ユーザーレビュー
「ぼくんち」のストーリー
関西のようで、ないような“水平島”。そこに暮らす種ちがいの兄弟・一太(矢本悠馬)と二太(田中優貴)のもとに、買い物に出たきり半年も行方知れずだった母・今日子(鳳蘭)が、元ピンサロ嬢の姉・かの子(観月ありさ)を伴って帰ってきた。今日子はまたすぐいなくなったが、こうして姉弟3人の、ささやかな生活が始まった。水平島の人たちは、ちょっと変わっている。乱暴者だが、女子供には優しいチンピラのコウイチ(真木蔵人)。猫のように子供をたくさん生んだが、今は野良猫に囲まれて暮らすねこばあ。川の鉄屑を集めて暮らす、物知りの鉄じい(志賀勝)。ビニールハウスに3人の子供と暮らす男やもめの末吉。刑務所生活を繰り返す小悪党の安藤くん。味はまずいが、島に一軒しかないので繁盛している中華屋“新庄”。そして、二太が秘かな想いを寄せるも、お金のことにしか興味がない幼なじみのさおりちゃん。ある日、3人の家が人手に渡ってしまった。どうやら、今日子が新しい男に貢いだらしい。仕方なくアパートを借りて、ピンサロ勤めに戻るかの子。だが、そんな姉の姿に素直になれない一太は、独り立ちしたいとコウイチの下で裏家業の修行に精を出し、やがて一旗挙げて家を取り戻すのだと島を出て行く。一方、実はかの子の子だった二太にも別れの時が迫っていた。親戚のじっちゃんに貰われるのだ。旅立ちの日、二太はひとり、じっちゃんの船に乗り込む。こうして、息子を手放してしまったかの子は、しかし、またしても男に逃げられた母を許し、自分も二太に許してもらえるような母親になり、いつか二太を取り戻す決意をするのだった。
「ぼくんち」のスタッフ・キャスト
スタッフ |
---|
キャスト | 役名 |
---|

「ぼくんち」のスペック
基本情報 | |
---|---|
ジャンル | ドラマ |
製作国 | 日本 |
製作年 | 2003 |
公開年月日 | 2003年4月12日 |
上映時間 | 115分 |
製作会社 | 「ぼくんち」フィルムパートナーズ(オメガ・ミコット=東映京都撮影所=小学館=衛星劇場=テレビ東京=TOKYO FM=アスミック・エース エンタテインメント)(製作プロダクション 東映京都撮影所) |
配給 | アスミック・エース=ミコット |
レイティング | 一般映画 |
アスペクト比 | アメリカンビスタ(1:1.85) |
カラー/サイズ | カラー/ビスタ |
公式サイト | http://www.bokunchi.jp/ |
関連するキネマ旬報の記事
関連記事一覧 | |
---|---|
2002年9月上旬号 | HOT SHOTS 「ぼくんち」 |
2003年4月下旬号 |
特集 「ぼくんち」 作品評 特集 「ぼくんち」 阪本順治監督 インタビュー 特集 「ぼくんち」 はじめにきよし(音楽)インタビュー |
2003年5月上旬特別号 | 劇場公開映画批評 ぼくんち |
2004年1月上旬号 | 日本映画紹介/外国映画紹介 ぼくんち |