解説
自称天才ギタリストがひょんなことから津軽三味線の世界に没入する奇想天外な青春音楽コメディ。主演は、「きょうのできごと」「丹下左膳 百万両の壺」の柏原収史。吉田兄弟のゲスト出演をはじめ、豪華絢爛な津軽三味線弾きたちが共演する。監督は「READY MADE」「ゆめこの大冒険」の筒井武文。
ユーザーレビュー
「オーバードライヴ(2004)」のストーリー
都内、某ホテル。人気絶頂のユニット、ゼロデシベルのギタリスト・弦(柏原収史)は、記者会見の席上、ヴォーカルの美潮(鈴木蘭々)に、突然クビを宣告される。結成当初から恋愛関係の噂のあった2人の仲が終わったともとれるその発言に、会場は騒然。天才的なギターテクニックを持っていながら、うぬぼれが激しくとにかくだらしない弦に、美潮はほとほとあきれかえっていたのだ。美潮に置いてけぼりにされ、控え室で酔っ払った弦は、出待ちのマスコミに追われながらホテルを出てタクシーに乗り込む。「下北まで!」と行き先を告げ、そのまま眠り込む弦。そしてたどり着いた先は……、下北といっても青森の下北半島だった。そのまま人里離れた屋敷の小汚い屋根裏部屋に、弦は閉じ込められる。部屋の壁には、以前にもこの部屋に連れてこられたと思しき人々の助けを求める声が、世界各国の言葉で書かれていた。五十嵐五郎と名乗るそのジジイ(ミッキー・カーチス)は、じつはタクシーで目ぼしい若者を誘拐しては後継者探しに奔走する津軽三味線の師匠だった。そして、新しいターゲットとして弦に目をつけたのだ。翌日から、弦の修行が始まる。あまりのハードさに一旦は逃亡を計画するも、ジジイのかわいい孫娘・晶(杏さゆり)に一目惚れをしてしまった弦は、ふらふらと思いとどまることに。「津軽三味線は体力が勝負」と語る五郎の修行は、鮫がうろつく海の岩場でのトレーニングなどハードなもの。しかしすべてはかわいい晶の側にいたいから。その一心で弦は修行に耐えるのだった。そんなある日、弦は五郎に連れられてそのあたりで一番の三味線の流派といわれる「大和会」へ乗り込む。弦の稽古相手に現れたのは、「大和会」でもかなりの使い手・大石(新田昌弘)という青年。しかもどうやら晶に惚れているらしい。ライバル心むき出しで三味線を鳴らす弦だったが、大石の奏でる三味線の音にはおよそ及ばなかった。「あの音は一体……」。ギタリストとしての探究心がむくむくと生まれながらも、あっさりと勝負に負けた弦は、「大和会」でこき使われながら奉公することに。ようやく労働から解放されたと思うと、晶が大石と仲むつまじくしている現場を、弦は目撃してしまう。めらめらとライバル心が燃え上がる弦は、近く行われる三味線の王者決定戦<アルティメット大会>への出場を、五郎に宣言する!
「オーバードライヴ(2004)」のスタッフ・キャスト
スタッフ |
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キャスト | 役名 |
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「オーバードライヴ(2004)」のスペック
基本情報 | |
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ジャンル | コメディ |
製作国 | 日本 |
製作年 | 2004 |
公開年月日 | 2004年10月2日 |
上映時間 | 127分 |
製作会社 | 「オーバードライヴ」製作委員会 |
配給 | ビターズ・エンド=東京テアトル |
レイティング |
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