解説
30数年間、ひとりの男性を想い続けた50歳独身女性の恋を描いたラヴ・ストーリー。監督は「独立少年合唱団」の緒方明。青木研次と緒方監督による原案を基に、「独立少年合唱団」の青木自身が脚色。撮影を「この世の外へ クラブ進駐軍」の笠松則通が担当している。主演は「埋もれ木」の田中裕子。第79回キネマ旬報日本映画ベスト・テン第3位、主演女優賞(田中裕子)受賞、第60回毎日映画コンクール監督賞、女優主演賞(田中裕子)、録音賞受賞、第30回報知映画賞最優秀主演女優賞(田中裕子)受賞、第29回モントリオール世界映画祭審査員特別賞受賞、第27回ヨコハマ映画祭日本映画ベストテン第2位、脚本賞、主演女優賞(田中裕子)、助演男優賞(岸部一徳)受賞、第8回みちのく国際ミステリー映画祭in盛岡出品、日本映画ペンクラブ賞会員選出ベスト5日本映画4位、文化庁支援作品。
「いつか読書する日」のストーリー
50歳、独身。牛乳配達とスーパーのパートで生計を立てている大場美奈子には、秘かに想い続けている男性がいた。市役所の児童福祉課に勤務する高梨槐多である。中学時代、親同士の不倫が発覚し疎遠になってしまったが、あれから30数年、彼への気持ちは未だ変わらない。そして、そのことは誰にも知られてはならない――筈だった。ところがある日、その想いを綴った美奈子の、匿名で出した葉書がラジオ番組で読まれ、それを偶然耳にした槐多の妻で末期癌に侵された容子に全てを悟られてしまう。しかし、彼女は美奈子に意外な願いを託すのだった。「私が死んだら夫と一緒になって欲しい」と。それから1ヵ月後、容子が他界した。残されたふたりは、もう一度、出会うところから始める決意をする。だが、愛を確かめ合った翌朝、槐多は雨で増水した川で溺れている少年を助けようとして、帰らぬ人となるのであった。美奈子の恋は終わった。彼女は、彼女を心配する亡母の友人の敏子に今後のことを問われ、「これから本でも読みます」と答えた。
「いつか読書する日」のスタッフ・キャスト
スタッフ |
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キャスト | 役名 |
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「いつか読書する日」のスペック
基本情報 | |
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ジャンル | サスペンス・ミステリー |
製作国 | 日本 |
製作年 | 2004 |
公開年月日 | 2005年6月11日 |
上映時間 | 127分 |
製作会社 | パラダイス・カフェ=パグポイント・ジャパン |
配給 | スローラーナー |
レイティング |
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