解説
顔を白く塗り、ドレスに身を包んで横浜の街角に立つ老娼婦、通称「ハマのメリーさん」の半生を追ったドキュメンタリー。本作がデビューとなる若干30歳の中村高寛監督が、様々な人々へのインタビューを試み、撮影開始から5年の歳月をかけて完成させた。
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【DVD】ヨコハマメリー
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「ヨコハマメリー」のストーリー
歌舞伎役者のように顔を白く塗り、貴族のようなドレスに身を包んだ老婆が、ひっそりと横浜の街角に立っていた。本名も年齢すらも明かさず、戦後50年間、娼婦としての生き方を貫いたひとりの女。かつて絶世の美人娼婦として名を馳せた、その人の気品ある立ち振る舞いは、いつしか横浜の街の風景の一部ともなっていた。“ハマのメリーさん”、人々は彼女をそう呼んだ。1995年冬、メリーさんが忽然と姿を消した。自分からは何も語ろうとしなかった彼女を置き去りにして、噂話は膨らんでいく。いつのまにかメリーさんは都市伝説のヒロインとなっていった。そんなメリーさんを温かく見守り続けていた人達もいた。病に侵され、余命いくばくもないシャンソン歌手・永登元次郎さんもその一人だ。消えてしまったメリーさんとの想い出を語るうちに、元次郎さんはあるひとつの思いを募らせていく。映画「天国と地獄」の中に登場する「外人バー」。そのモデルとなった酒場が、戦後、進駐軍の米兵や外国船の船乗りたちで賑わった大衆酒場「根岸家」だ。客は外国人、やくざや愚連隊、街の不良、米兵相手の娼婦「パンパン」、果ては警察官といった面々だ。無国籍感漂う雰囲気の酒場「根岸家」に集まり、夜な夜な饗宴を繰り広げていた。その当時、メリーさんは“パンパン”として根岸家に出入りし、ライバルたちと熱いバトルを繰り広げていたという。本作に出演するのは、メリーさんと関係のあった人たちや思い入れのある人たち、そして昔の横浜を知る人たちである。それらの人たちのインタビューや取材により、“メリーさん”とは何だったのか、彼女が愛し離れなかった「横浜」とは何だったのかを検証し、浮き彫りにしていく。
「ヨコハマメリー」のスタッフ・キャスト
スタッフ |
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キャスト | 役名 |
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「ヨコハマメリー」のスペック
基本情報 | |
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ジャンル | 伝記 |
製作国 | 日本 |
製作年 | 2005 |
公開年月日 | 2006年4月15日 |
上映時間 | 92分 |
製作会社 | 人人フィルム |
配給 | ナインエンタテインメント |
レイティング | |
アスペクト比 | スタンダード(1:1.37) |
カラー/サイズ | カラー/スタンダード |
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