ブラックブック
ぶらっくぶっく Black Book
解説
ナチス・ドイツ占領下のオランダを舞台に、美しいユダヤの女性レジスタンスの波乱に満ちた人生を描いた野心作。監督は、「氷の微笑」「ショーガール」「インビジブル」と、バイオレンスとエロティシズムを兼ね備えた作品で、ハリウッドで数々のメガヒットを放ったポール・バーホーベン。主演は「ネコのミヌース」のカリス・フォン・ハウテン。
「ブラックブック」のストーリー
1944年9月、ナチス・ドイツ占領下のオランダ。美しいユダヤ人女性ラヘル(カリス・ファン・ハウテン)はかつて歌手だったが、今はユダヤ人狩りを逃れるためにとあるオランダ人一家のもとに隠れていた。そんなある日、ラヘルが湖に出かけている時に、爆撃機が落とした爆弾が隠れ家を直撃。彼女は、湖で知り合った親切なオランダ人青年ロブ(ミヒル・ホイスマン)のところに身を寄せる。その夜、ひとりの男がラヘルの新たな隠れ家を訪ねてくる。彼は、ドイツ軍が彼女の行方を追っていて、彼女をかくまったロブも逮捕されるだろうと警告する。ファン・ハイン(ピーター・ブロック)というその男は、既に連合軍によって解放されているオランダ南部への脱出を手引きすると約束する。船着場で別のユダヤ人グループと合流し、離れ離れになっていたラヘルの両親や弟のマックスとも再会。ファン・ハインに別れを告げ、一向は船に乗り込む。夜更け、彼らの船の前に突然ドイツ軍の船が現れた。銃弾の雨の中、なすすべなく倒れてゆくユダヤ人たち。両親や弟、そしてロブも殺され、とっさに川に飛び込んだラヘルだけが辛うじて生き残る。レジスタンスに協力する農民に助けられたラヘルは、チフスで亡くなった死体を装って検問を欺くのだった。レジスタンスの青年ティム(ロナルド・アームブラスト)が、彼女を父であるリーダーのヘルベン・カイパース(デレク・デ・リント)に紹介する。ユダヤ人だと分かる名前を捨て、ブルネットの髪をブロンドに染め、今日から彼女は“エリス・デ・フリース”として、レジスタンス活動に身を投じていく……果たして真の裏切り者はどこに? そしてエリスに復讐の機会は訪れるのだろうか?
「ブラックブック」のスタッフ・キャスト
スタッフ |
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キャスト | 役名 |
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「ブラックブック」のスペック
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2007年4月上旬号 |
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