解説
90年代初頭の雪深い田舎町・松ヶ根を舞台に、人間の危うさ、そしてそこからしか見出せない本当の面白味、残酷さと表裏一体のおかしみなどを描いたダークコメディ。主演は、新井浩文(「ゲルマニウムの夜」)、舞台を中心に活躍してきた山中崇、そして三浦友和(「茶の味」)。監督は「リンダ リンダ リンダ」の山下敦弘。
「松ヶ根乱射事件」のストーリー
90年代初頭の田舎町・松ヶ根。警察官として働く鈴木光太郎(新井浩文)には双子の兄・光(山中崇)がいる。母親と姉は畜産業を営み、父・豊道(三浦友和)は家出中だ。ある日の早朝のこと、雪の降り積もった田舎道で女の死体が発見される。光太郎は検死に立ち会うが女は仮死状態であることが判明し、翌朝ベッドの上で意識を取り戻した。女の名はみゆきといい、どうやら当て逃げされたらしい。駅で刑事と別れたみゆきは、安宿で西岡(木村祐一)という男と落ち合い、氷の張った湖へと向かった。二人はアイスピックとジッポオイルを使って氷に穴を開けようとするが、うまくいかない。一方、光太郎の家では豊道が近所の理容室の娘を妊娠させていたことが発覚し、騒動になっていた。やがて町の食堂で光がみゆきたちに出くわす。実は当て逃げの犯人は光だった。西岡は光を脅迫し、湖の氷掘りを手伝わせる。氷の下からは金の延べ棒と生首が見つかった。やがて光太郎が当て逃げ事件の真相と湖の死体のことに気づき、光を警察に連れて行こうとするが、光はそれを拒んで、西岡たちのところへ向かった。そしていつしか光太郎の家にも松ヶ根にも平穏な日々が戻ってくる。松ヶ根の町に銃声が響いたのはまさにそんな時だった……。
「松ヶ根乱射事件」のスタッフ・キャスト
スタッフ |
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キャスト | 役名 |
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「松ヶ根乱射事件」のスペック
基本情報 | |
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ジャンル | コメディ |
製作国 | 日本 |
製作年 | 2006 |
公開年月日 | 2007年2月24日 |
上映時間 | 112分 |
製作会社 | シグロ=ビターズ・エンド=バップ |
配給 | ビターズ・エンド |
レイティング | 一般映画 |
アスペクト比 | アメリカンビスタ(1:1.85) |
カラー/サイズ | カラー/ビスタ |
音量 | ドルビーSR |
公式サイト | http://www.matsugane.jp/ |
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