解説
香港期待の新星「イザベラ」のパン・ホーチョン監督が贈るホラー映画。ビクトリア・ハーバーの高級マンションで殺人を繰り返すOLの姿を通して、地価高騰に翻弄される香港社会を風刺する。全編の2/3を占める過激なバイオレンスシーンが世界中の映画祭で話題になった。出演は「エグザイル/絆」のジョシー・ホー。
ユーザーレビュー
「ドリーム・ホーム」のストーリー
2007年10月30日、香港。ビクトリア・ハーバーの湾岸エリアに聳え立つ超高級マンション“ビクトリアNo.1”。ある晩、管理人室に忍び込んだ何者かによって居眠り中の警備員が殺害される。犯人は銀行のOLチェン(ジョシー・ホー)だった。同僚とともに銀行の顧客リストを他社に売りさばき、夜は中古ブランドショップで働くチェン。心の拠り所は、恋人シウトウ(イーソン・チャン)だけだが、彼は妻子持ちであり、2人の関係には未来はない。そんな彼女が抱く夢は、“ビクトリアNo.1”の部屋を手に入れることだった。それから遡ること8年の1991年。チェンが両親や弟と一緒に暮らす下町のアパート周辺では地上げ屋も絡んだ都市開発が行われ、見慣れた風景は失われつつあった。毎日のように海を眺める元船乗りの祖父と、“勉強を頑張って広い家を買え”と言う建設作業員の父。そんな2人の姿を見るうちに、チェンは聖母マリアに“海が見える家に住めるように”と祈り始めていた。そして1999年。大学生になっていたチェンは、家計を支えるために退学し、就職することを決意。だが、地価の上昇は止まることを知らない。2004年。母の死に続いて、父が肺に病を患うことになる。治療には手術が必要だったが、その費用は12万ドル以上。これまで貯めてきた住宅資金には手をつけたくない。もはや、湾岸エリアの家は彼女にとって夢であり、命のような存在になっていた。そして、ついに見つけた“ビクトリアNo.1”の物件。だがその価格は520万ドルから650万ドルへと跳ね上がっていた。月1万8000ドルの返済で、30年ローン。ついにチェンは病床の父を殺害し、保険金を得る計画を立てる。そして2007年10月30日。再び“夢の家”を訪れたチェンの手によって、血の惨劇が始まろうとしていた……。
「ドリーム・ホーム」のスタッフ・キャスト
スタッフ |
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キャスト | 役名 |
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「ドリーム・ホーム」のスペック
基本情報 | |
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ジャンル | ホラー |
製作国 | 香港 |
製作年 | 2010 |
公開年月日 | 2011年5月28日 |
上映時間 | 96分 |
製作会社 | 852 Films=Making Film |
配給 | ユナイテッド エンタテインメント |
レイティング | R-18 |
アスペクト比 | シネマ・スコープ(1:2.35) |
カラー/サイズ | カラー/シネスコ |
音量 | ドルビーSRD |
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