解説
余命を宣告された一人の青年とその周囲の人たちの姿を描くヒューマンドラマ。ガンを克服した脚本家ウィル・ライザーの実話を基に、新鋭ジョナサン・レヴィン監督がユーモアを交えて映画化。出演は「メタルヘッド」のジョセフ・ゴードン=レヴィット、「グリーン・ホーネット」のセス・ローゲン、「マイレージ、マイライフ」のアナ・ケンドリック。
この作品のレビュー
ユーザーレビュー
-
如庵
「50/50」2011年; Jonathan Levine監督; R.T.( 93% / 7.65/10 )
癌の難病を宣告され、ラジオ局に勤めるアダムは恋人とも別れ、親友カイルと犬、世話焼きな母親と認知症の父親、セラピストのキャサリンと共に闘病生活を乗り越える。アダム役ゴードン=レヴットは体調とリンクして変化する心理表現を表情で表して出色。お馬鹿キャラな人の良い親友カイルが、実際側にいれば本当に心強い。アナ・ケンドリックの頼りなさも良い。死の病であったとしても、ただマイナスに捉えることなく、闘病を通し、今まで見えなかったもの、気づかなかったものが、みえるようになる。そんな心に沁みる映画。
「50/50 フィフティ・フィフティ」のストーリー
シアトルの公営ラジオ局で働く27歳のアダム(ジョセフ・ゴードン=レヴィット)は、絵に描いたような律儀な性格だが、ガールフレンドで画家のレイチェル(ブライス・ダラス・ハワード)は、アーティストのせいかマイペース。同僚で親友のカイル(セス・ローゲン)も女好きでお気楽なタイプだ。ある日、アダムは腰の痛みが治まらないので検査を受けると、「悪性神経鞘腫 神経線維肉腫」、つまり「ガン」と診断される。酒もタバコもやらないアダムだが、このガンは5年後の生存率が50%、転移後の生存率は10%という過酷な病気だった。落ち込んでいてもしかたがないと腹をくくったアダムは、医師の指示に従って抗ガン剤治療を受け、さらにセラピストのキャサリン(アナ・ケンドリック)の診察を受けることに。まだ24歳でセラピーの経験が少ない彼女に不安を抱きつつアダムは前向きに病気と闘おうとするが、抗ガン剤治療は思った以上に過酷だった。そんな中、スキンヘッドにしたアダムはアラン(フィリップ・ベイカー・ホール)やミッチという患者仲間に励まされて病を乗り越えていく。一方、カイルはアダムと一緒に行った本屋で美人店員に声をかけ、まんまとデートの約束をとりつけたところ、そのデート先のギャラリーでレイチェルが他の男とキスする現場を目撃してしまう。これをきっかけにレイチェルは看病疲れを告白、ついにアダムも彼女との別れを決意する。そんな折、病院にバスで通うアダムをキャサリンが送ってくれ、彼女と話しているとアダムはリラックスしている自分に気づく。しかし、患者仲間のティムが息を引きとり、さすがにアダムも自分の余命をリアルに意識し始めた。さらに彼は医師から、抗ガン剤が効いていない現実を知らされる。大きくなった腫瘍は摘出手術を行わないと、転移の危険があるという。「自分が生きる確率は50/50(フィフティ・フィフティ)。半分の確率に賭けるのもいいじゃないか」と決意を固めたアダムは、愛する両親とカイル、そしてキャサリンに見送られ、手術台に上るのだった……。
「50/50 フィフティ・フィフティ」のスタッフ・キャスト
スタッフ |
---|
キャスト | 役名 |
---|
「50/50 フィフティ・フィフティ」のスペック
基本情報 | |
---|---|
ジャンル | ドラマ |
製作国 | アメリカ |
製作年 | 2011 |
公開年月日 | 2011年12月1日 |
上映時間 | 100分 |
製作会社 | Mandate Pictures=Point Gray |
配給 | アスミック・エース |
レイティング | PG-12 |
アスペクト比 | アメリカンビスタ(1:1.85) |
カラー/サイズ | カラー/ビスタ |
音量 | ドルビーSRD |
コピーライト | (C) IWC Productions, LLC. |
関連するキネマ旬報の記事
関連記事一覧 | |
---|---|
2011年12月下旬号 |
Kinejun Select 「50/50 フィフティ・フィフティ」 REVIEW 日本映画&外国映画 公開作24作品、72本の批評 「50/50 フィフティ・フィフティ」 |
2011年12月上旬号 | UPCOMING 新作紹介 「50/50 フィフティ・フィフティ」 |