「続 夜の大捜査線」のストーリー
サンフランシスコ警察署の平穏を、けたたましい電話のベルが破った。この匿名の電話は、女が殺されていることと、そのアパートからシャープ牧師(マーティン・ランドー)が出るのを見たことを告げた。この日、珍しく妻のバレリー(バーバラ・マクネア)の電話に、「早く帰る」と告げていた殺人課の腕きき警部バージル・ティッブス(シドニー・ポワチエ)は、親友であり、恩義をうけたシャープ牧師の名があがったこの事件のことを知り、マーデン署長(ジェフ・コーリー)の考慮をしりぞけ、担当を主張した。捜査は開始された。殺された女は売春婦で、捜査線上にはシャープをはじめ、数人の容疑者の名が浮かんだ。事件以来姿を見せないアパートの掃除人ミリー(ファノ・フェルナンデス)、アパートの持主で売春組織のボスのウィードン(アンソニー・ザーブ)たちだ。しかし、ティッブスの努力にもかかわらず、牧師の容疑は徐々に濃くなっていった。仕事と私情の板ばさみに苦しむティッブスを、バレリーは温く抱擁したが、ティッブスには自分に反抗する子供たちの教育の問題という、もう1つの難問があった。やがてシャープ牧師が、市の浄化をスローガンに立候補した自治体の選挙戦が、大詰をむかえた。そして、町に不穏な空気が流れはじめたその頃、ミリーが逮捕され、密告電話の主がウィードンだと判明した。ティッブスはじめ署長は、町の浄化を好まないウィードンを容疑者と確信、逮捕に向かった。ティッブスがウィードンの居室に入ると、彼は逃走した。彼は麻薬の取引の最中だった。追うティッブス。ウィードンは自滅して死んだ。事件はここでピリオドをうったかに見えた。が、ティッブスはウィードンの情婦から、事件当夜、彼にアリバイがあったことを聞いた。彼が犯人でないとすればシャープ牧師しかいない。牧師はすでに殺された売春婦と肉体関係があり、殺人現場にあった花瓶の破片が、彼の靴底についていたことも調べ上がっていた。問いつめられた牧師は、すべてを告白した。セックスの下手さを嘲けられて、売春婦を殺したのだった。署へ連行しようとティッブスは、牧師を連れて外へ出た。が、牧師は走って来た車の前へ身を躍らせた--。(ユナイト配給*1時間48分)