第十七捕虜収容所
だいじゅうななほりょしゅうようじょ Stalag 17- 上映日
- 1954年2月23日
- 製作国
- アメリカ
- 制作年
- 1953
- 上映時間
- 119分
- レーティング
- 一般映画
- ジャンル
- ドラマ
解説
「地獄の英雄」のビリー・ワイルダーが1953年に製作・監督した作品で、ドナルド・ビーヴァン、エドモンド・トルチンスキ共作の舞台劇の映画化。脚色にはワイルダーとエドウィン・ブラムが当たり、撮影は「底抜けびっくり仰天」のアーネスト・ラズロ、音楽は「綱渡りの男」のフランツ・ワックスマンの担当。主演は「月蒼くして」のウィリアム・ホールデンで、「花嫁の父」のドン・テイラー、「月蒼くして」の監督オットー・プレミンジャー、「底抜け落下傘部隊」のロバート・ストラウス、ハーヴェイ・レムベック、ロバート・ショーリー、ロビンソン・ストーン、ウィリアム・ピアスン、それに原作者のエドモンド・トルチンスキらが共演している。
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「第十七捕虜収容所」のストーリー
第二次世界大戦末期。スイスとの国境に近いドイツの第17捕虜収容所。ここの第4キャンプには、アメリカ空軍の兵士ばかりが収容されていた。しかもすべて軍曹ばかりで、いろいろの悶着がよく起こるのだった。クリスマスに近いある夜、2人の捕虜がみんなの協力で、脱走することになった。2人が出かけたあと、無事に脱出できるかどうかの賭けが始まった。悲観説をとなえたのはセフトン(ウィリアム・ホールデン)軍曹。まもなく銃声が聞こえ、2人は射殺されたことがわかった。この計画が発覚したのは捕虜のなかにスパイがいるからにちがいないと、皆の間で問題になる。お人好しのストッシュ(ロバート・ストラウス)、その親方のハリー(ハーヴェイ・レムベック)、いつもオカリナを吹いているジョーイ、自警委員のプライス、一本気のハーフィ、それにセフトンとセフトンの子分のクッキーなどのうち、最も疑われたのはセフトンだった。実際セフトンは抜け目ない男で、衛兵を買収してひそかに外出したりするので、疑われる理由は充分だった。だが、一同はセフトンの恩恵もこうむっていた。セフトンの経営する“事業”には、『デパート』『競馬』『酒場』『のぞき』などがあった。『デパート』はセフトンがベッドの下に隠しているトランクで、その中にタバコ、酒から女の靴下まであった。『競馬』はハツカ鼠を走らせてタバコを賭ける遊び。『酒場』はイモからアルコールを蒸溜し、タバコ2本で1杯飲ませていた。『のぞき』は手製の望遠鏡でソヴェトの女囚が入浴場で順番を待っている様をのぞくことだ。脱走者が射殺された数日後、ダンバー(ドン・テイラー)という中尉と、バグラディアン軍曹が収容された。ダンバー中尉は、ドイツ軍の軍用列車を爆破したことがあり、それを耳にした所長(オットー・プレミンジャー)の厳しい訊問を受けた。こんなことからセフトンへの疑惑は更に深まり、一同は彼を袋叩きにする。セフトンはなんとか疑惑を晴らそうと、スパイの正体をつきとめる機会を待った。やがてスパイはプライスであることが判ったが、現場をにぎるまで手を下すことは出来ない。ダンバー中尉はベルリンへ連れて行かれることになり、捕虜たちは中尉奪還の計画を立て、成功する。そして中尉を夜のうちに脱走させることになり、プライスが同行を申し出た。セフトンは我慢できず、プライスを責めて自白させ、みずから中尉脱走の役目を買って出る。セフトンには成算があった。彼はプライスをオトリにし、彼は集中射撃を浴びて倒れた。その隙にセフトンと中尉は、首尾よく自由の世界へ逃れるのだった。
「第十七捕虜収容所」のスタッフ・キャスト
スタッフ |
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キャスト | 役名 |
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「第十七捕虜収容所」のスペック
基本情報 | |
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ジャンル | ドラマ |
製作国 | アメリカ |
製作年 | 1953 |
公開年月日 | 1954年2月23日 |
上映時間 | 119分 |
製作会社 | パラマウント映画 |
配給 | パラマウント映画会社 |
レイティング | 一般映画 |
アスペクト比 | スタンダード(1:1.37) |
カラー/サイズ | モノクロ/スタンダ-ド |
音量 | モノラル |
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