解説
「喝采」の、製作ウィリアム・パールバーグ、監督ジョージ・シートンのチームが発表する、戦争未亡人の恋愛を中心とした異色ドラマ。原作はルシー・ハーンドン・クロケット女史のベストセラー。撮影は「喝采」のジョン・F・ウォレン、音楽はヴィクター・ヤング。主な出演者は「ピクニック」のウィリアム・ホールデン、「東方の雷鳴」のデボラ・カー、「裏窓」のセルマ・リッター、「命知らずの男」のデューウィ・マーティンなど。
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「誇りと冒涜」のストーリー
良人ハワードの戦死当時の様子を知るべく赤十字看護婦となってニューカレドニアの米軍基地ヌーメアへ来たリー・アシュリー(デボラ・カー)はコリン・ブラック大佐(ウィリアム・ホールデン)に会う。彼はインディアンとのハーフとして貧しい炭坑夫の家に生まれ、貧乏生活を十分に味わい、陸戦隊に入って中佐まで叩き上げた男だけに冷たい性格の人間。リーを一目見るなり心ひかれ、彼女の来た目的を知ると、当時のことを話すといって強引に近づいた。リーは彼の人生観に反撥を感じながらもその強引な態度にかえって魅力をおぼえ、二人の仲は急速に近づき結婚することになった。だが、ふとしたことでブラックに妻がいることを知った彼女は彼を詰問した。彼の妻は良人が陸戦部隊にいることをきらい、結婚すると直ぐ、除隊をすすめたのだが、除隊すればみじめな生活をしなければならないブラックは2ヵ月で妻とわかれ、その為妻は人生に希望を失い、酒を飲みはじめ、今は病院に入院しているのだった。このことを話せばリーを失うと思ったブラックはどうしても口に出せなかった。然しすでにブラックの子供を宿していたリーは彼を赦すことができず考えあぐんで、自殺を企てた。死ぬまでには至らなかったが流産した。ブラックもさすがに良心にとがめ、人生に対する今までの考え方がまちがっていたことを悟り、性格が変わった。リーは体が恢復すると良人の戦死したガダルカナルへ移った。ブラックを忘れようとしたが忘れられず、彼の妻の死を知って一そう自分の取るべき途になやんだ。ある日、戦死者墓地で良人の部下に会い、死を前に良人が語ったことを知る。良人ハワードはリーの為に自分を犠牲にして仕事を変え、リーを喜ばせようとしていたのだった。リーははじめて愛情とは与えるべきものなのに、奪いつづけていた自分を知ったのだった。その頃、ブラックの部隊の傷病兵を乗せた船が入港。ブラックも砲弾のショックで一時的に脳を侵され、何を云ってもただ「ゆるしてくれ」と答えるのだった。リーは彼につきそい、快復するまで、いつまでも待つことを決心した。
「誇りと冒涜」のスタッフ・キャスト
スタッフ |
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キャスト | 役名 |
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「誇りと冒涜」のスペック
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