「パロアルト・ストーリー」のストーリー
内気で繊細な少女エイプリル(エマ・ロバーツ)は、誰もが認める美人の優等生。だが、進路に悩み、将来の夢を描けないまま。両親は離婚しており、母親が連れてきた義理の父親があれこれ自分に口出しすることも快く思っていなかった。そのため、所属クラブの女子サッカーチームの練習にも身が入らない。チームのコーチ、ミスターB(ジェームズ・フランコ)は、離婚して幼い息子と2人暮らしのシングルファーザー。エイプリルは、その子の世話をするベビーシッターのアルバイトをしていたが、ミスターBはそんな彼女の事が気になっていた。同じ学校の生徒テディ(ジャック・キルマー)は、内向的なアーティストで、エイプリルに惹かれているが、自分に自信がなく、思いを伝えることができない。それでも、常識外れの行動で周囲を驚かせるフレッド(ナット・ウルフ)とは仲がよく、一緒に夜中にドライブするなど、憂さ晴らしをしていた。ある時、ミスター Bと危うい関係を結んでしまうエイプリル。同世代の男の子と付き合いたいと思いながらも、優しく包容力のある大人の男に惹かれてしまったのだ。同じ頃、テディは飲酒運転の罰として、子供図書館で無償の社会奉仕活動に励むことになった。自分を見つめなおす時間ができた彼は、得意な絵を描くことで周囲の人間を喜ばせ、失った自信を取り戻してゆく。その一方でフレッドは、セックスを通してしか自分を認識することしかできない孤独な少女エミリー(ゾーイ・レビン)と出会い、関係を結んでしまう。やがてエイプリルは、ミスター Bと関係を断つことを決意。久しぶりに再会したテディと初めて向き合って話をしたことをきっかけに、心を寄せ合うようになる。次第に無軌道な行動をエスカレートさせ、エミリーとも別れることになったフレッドは、ムシャクシャしたままドラッグを吸い、ナイフを振り回す。自暴自棄になった彼は、テディに重大な秘密を告げるが……。