解説
北九州市出身の三村順一が監督・脚本を兼任し、故郷を舞台に半自伝的なエピソードも盛り込んだ映画愛と郷愁に溢れたドラマ。中学時代の親友・井川道臣の死を知った映画監督・深山晄は、数十年ぶりに北九州へ帰郷。関係者を訪ね歩き、道臣の生き様を知る……。出演は「シン・ゴジラ」の大杉漣、「にがくてあまい」の石野真子、「サムライ・ロック」の藤吉久美子、「探偵ミタライの事件簿 星籠の海」の吉田栄作。
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この作品のレビュー
映画専門家レビュー
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評論家上野昻志三村順一監督が、『花と龍』を撮りたいというのは、よくわかる。本作の道臣は、『花と龍』の玉井金五郎の血脈を受け継いでいるように見えるからだ。この映画は、そこに到る... もっと見る
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映画評論家上島春彦悪くないのだが星が伸びないのは、監督を思わせる主人公と彼の帰郷とが何か、あまりに現実そのまんまな感じになっちゃったこと。ご当地映画というジャンルは好きなのだがむ... もっと見る
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映画評論家モルモット吉田故郷で不慮の死を遂げた親友の軌跡を追う映画監督という私小説風の作りに大杉漣の振る舞いも相応しく、風景も様々なロケに重用されるだけのことはあるので眺めていて飽きな... もっと見る
「グッバイエレジー」のストーリー
映画監督の深山晄(大杉漣)は、中学時代の同級生・井川道臣(吉田栄作)の死を知り、数十年ぶりに故郷・北九州に帰ってくる。その胸に蘇るのは、数々の故郷の記憶と、道臣との懐かしい日々。紫川で泳ぎ、釣りをし、喧嘩に明け暮れ、大好きな映画館“小倉昭和館”に通い、銀幕のスター、赤木圭一郎に憧れて将来を語り合った。そして、映画監督を志した晄が、東京の学校に進学する際に交わした道臣との誓いの言葉……。晄は久しぶりに、昭和館の館主となった後輩の山口淳子(藤吉久美子)を訪ねる。道臣の思い出話と、北九州の未来について、時を忘れて語り合う2人。続いて晄が訪れたのは、年老いた母(佐々木すみ江)が1人で暮らす実家だった。母は、突然帰ってきた息子を温かく迎え入れ、互いのわだかまりは解消。久しぶりに親子の会話を楽しむ。晄と別れた道臣は、訳も分からず鉄砲玉としてヤクザを刺す事件を起こしていた。自首したものの、少年院帰りのレッテルを張られたことから、門司港の漁師の元へ。道臣の過去を問題にせず、受け入れてくれたのは、漁師の虎さん(中村有志)だった。そして、行きつけの食堂の娘・和代(石野真子)は道臣に好意を寄せ、2人は互いを意識し合うようになる。だがある日、和代の父が突然病に倒れる。憔悴しきった和代に、道臣は結婚を申し込む。和代との間に息子も生まれ、新しい家族と幸せな日々を送り始めた道臣は、自分の過去を振り返り、若者が道を間違えないで欲しいとの願いから“夜回り先生”を始める。そして、不幸な出来事は起こった……。義理と人情に厚く、昭和から現代まで、不器用だが熱く駆け抜けた道臣。その生き様を和代や虎さんから聞いた晄の胸に、“映画でもう一度、道臣と会いたい”という思いが沸き上がり、道臣を主人公にした脚本を書き始める。“映画の灯”を守ろうと頑張る淳子は、そんな晄に惹かれてゆく……。
「グッバイエレジー」のスタッフ・キャスト
スタッフ |
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キャスト | 役名 |
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「グッバイエレジー」のスペック
基本情報 | |
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ジャンル | ドラマ |
製作国 | 日本 |
製作年 | 2016 |
公開年月日 | 2017年3月25日 |
上映時間 | 118分 |
製作会社 | 「グッバイエレジー」製作委員会(制作:一般社団法人シネマルネサンス/制作協力:映像新社=フューチャースクリーン=スワラプロ=キャスト・プラス) |
配給 | マジックアワー(配給協力:小倉昭和館) |
レイティング | 一般映画 |
カラー/サイズ | カラー/ビスタ |
音量 | 5.1ch |
公式サイト | http://goodbyeelegy.com/ |
コピーライト | (C)2017「グッバイエレジー」製作委員会 |
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