解説
アメリカ東南部アラバマ州のフェニックス・シティを舞台とする セミ・ドキュメンタリー作品。クレーン・ウィルバーが集めた資料により彼とダン・メインワーリングが脚色し、「彼等は馬で西へ行く」のフィル・カールソンが監督、「戦斗機攻撃」のハリー・ニューマンが撮影、ハリー・サックマンが音楽をおのおの担当した。主演は「アスファルト・ジャングル」のジョン・マッキンタイアその他、リチャード・カイリー、キャスリン・グラント、エドワード・アンドリュースなどの新顔が並んでいる。「犯罪都市(1951)」のサム・ビスコフと「私はアメリカのスパイだった」のデイヴィッド・ダイアモンドが製作する1955年作品。
映画館で観る
配信で観る
Blu-ray&DVDで観る
TVで観る
ユーザーレビュー
「無警察地帯」のストーリー
アメリカ東南部、アラバマ州フェニックス市。賭博場やインチキ酒場が立ちならぶ14番街一帯の支配者はレット・タナー(エドワード・アンドリュース)で、彼の一味は市政にたずさわる人々や警察を買収して、天下御免の暴力にものをいわせている。市の将来を憂うるエドたち有力者の間には、何回か立ち消えになっていた粛正委員会結成運動が再燃し、町の長老で弁護士のアルバート(ジョン・マッキンタイア)に委員長として出場させようとするが、暴力を嫌う彼は近くドイツから帰ってくる息子夫婦一家と、静かな余生を送りたいと願っているので、その申し出に応じない。エドの息子フレッド(ビフ・マクガイア)は恋人エリー(キャスリン・グラント)がタナー一味の遊び場で働いているのが不満でならない。まもなくドイツで戦犯裁判の重任を果したアルバートの息子ジョン少佐(リチャード・カイリー)は妻メリー(レンカ・ピーターソン)や愛児と帰国した。彼は委員会の会合に集まった人々がタナー一味に迫害されているのを目撃するや、黒人掃除夫ゼーク(J・エドワーズ)と協力して主犯のクレム(ジョン・ラーチ)を叩きのめすのだった。ジョンが委員会の仕事に力を入れ出したと知って、タナーは暴力による妨害をはじめ、まず黒人少女やフレッドが殺された。アルバートは委員長に就任して、暴力への挑戦を決意するが、実力のない粛正委員会だけではタナー一味と戦えないと知り、州検事総長選挙に立候補した。そして一味の妨害を押し切って指名された日、無念にも凶弾に倒れた。ジョンは粛正を唱える人々の声を州知事に聞かせた。戒厳令下のフェニックス市へ武装軍隊が出動し、14番街から悪と暴力の温床が一掃された。かくてフェニックス市に春が訪れ、アメリカの模範的な小都市としてのスタートを切ったのである。
「無警察地帯」のスタッフ・キャスト
スタッフ |
---|
キャスト | 役名 |
---|

「無警察地帯」のスペック
基本情報 | |
---|---|
ジャンル | 社会派 |
製作国 | アメリカ |
製作年 | 1955 |
公開年月日 | 1955年10月14日 |
製作会社 | アライド・アーチスツ映画 |
配給 | アライド・アーチスツ=映配 |
レイティング |
関連するキネマ旬報の記事
関連記事一覧 | |
---|---|
1955年10月上旬秋の特別号 |
新作グラフィック 無警察地帯 作品研究 「無警察地帯」の社会性 外国映画紹介 無警察地帯 |
1956年1月上旬新年特別号 | 外国映画批評 無警察地帯 |