解説
「よろめき休暇」「パリの恋人」のスタンリー・ドーネン監督が、「歓びの街角」のノーマン・クラスナが自作舞台劇から脚色したシナリオによって作った恋愛喜劇。撮影監督は「炎の人ゴッホ」のフレディ・ヤング。音楽はリチャード・ベネットとケン・ジョーンズ。主題歌“無分別”をサミー・カーンとジェームズ・ヴァン・ヒューゼンのチームが作詞作曲している。ロケおよびセット撮影はロンドンで行なわれた。主演は「汚名」以来12年ぶりに「よろめき休暇」のケーリー・グラントと「追想」のイングリッド・バーグマンが共演。その他「マダムと泥棒」のセシル・パーカー、「ロマンス・ライン」のデイヴィッド・コソフ、フィリス・カルヴァート等の英国俳優陣が出演する。製作はドーネン自身。
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「無分別」のストーリー
静かな生活を楽しむため国際女優アンナ・カルマン(イングリッド・バーグマン)は、メイドのドリスと召使カールをつれてロンドンに帰ってきたが、姉のマーガレットとその夫アルフレッドの早速の来訪で、休息どころではなかった。騒々しい言い合いが始まろうとした時、アルフレッドの友人でハンサムなアメリカ人のフィリップ・アダムス(ケーリー・グラント)が、彼とのNATOの晩餐会出席待ち合わせの約束に従って訪れてきた。姉夫妻とつれだって晩餐会に出たアンナは、そこでアダムスの流暢な演説にほれぼれとし、彼に惹かれたが、彼が別居中の妻があるといったので、名女優の手前、無関心をよそおった演技をしなければならなかった。それからも2人はしばしば会って、キスを交わすまでになったが、肝心の結婚に関しては互いにさりげない風をしていた。そのうちある日、アルフレッドがNATOの職員名簿を見ているうちに、フィリップが独身であることを発見してアンナに教えた。近代人フィリップは結婚という恐ろしい罠をさけるため、妻帯者を装っていたのである。シッペがえしを計画したアンは、昔の求婚者デイヴィッドを使ってフィリップに嫉妬させるようにしむけたり、召使カールを使ってフィリップが来た時寝室から顔を出させるような芝居を仕組んだりした。ところが、訪れてきたフィリップは、妻が離婚を承知したので、改めて君と結婚したいとアンナに申し込んだ。2人が抱き合おうとした時、寝室からカールが顔を出した。カンカンになったフィリップは怒って部屋を飛出したが、やがて一杯食わされたことに気づいて、今はアンナの魅力から逃れられぬ自分を悟るのだった。
「無分別」のスタッフ・キャスト
スタッフ |
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キャスト | 役名 |
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「無分別」のスペック
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