解説
2011年、日本初のユネスコ世界記憶遺産となった絵や日記697点を残した炭坑画家・山本作兵衛に迫るドキュメンタリー。炭坑夫だった彼が60代半ばを過ぎて本格的に絵筆を握り、その絵さながらに働いた元女坑夫や関係者の証言を通じ、日本の過去と現在、未来を掘る。監督は「三池 終わらない炭鉱の物語」の熊谷博子。朗読を元NHKアナウンンサーの青木裕子、ナレーションを元フジテレビアナウンサーの山川建夫が務める。
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この作品のレビュー
映画専門家レビュー
「作兵衛さんと日本を掘る」のストーリー
2011年5月25日、元炭坑夫・山本作兵衛(1892-1984)の描いた記録画と日記697点が、日本初のユネスコ世界記憶遺産に登録された。暗く熱い地の底で、石炭を掘り出し運ぶ男と女。命がけの労働で日本を支えた人々の生々しい姿がそこにある。作兵衛は、福岡県の筑豊炭田で幼い頃から働いた生粋の炭坑夫。自らが体験した労働や生活を子や孫に伝えたいと、60歳も半ばを過ぎてから絵筆を握った。専門的な絵の教育は一度も受けていなかったが、2000枚ともいわれる絵を残す。そんな彼が炭鉱の記録画を描き始めたのは、石炭から石油へというエネルギー革命の時代。国策により炭鉱が次々と消えていくさなかであった。その裏では原子力発電への準備が進む。作兵衛は後の自伝で「底の方は少しも変わらなかった」と記している。その言葉から半世紀。彼が見続けた“底”は今も変わらず、私たちの足元に存るのではないか……。筑豊炭田の元女坑夫や、作兵衛を知る人々の証言を通じ、この国の過去と現在、未来を掘る。
「作兵衛さんと日本を掘る」の写真
「作兵衛さんと日本を掘る」のスタッフ・キャスト
スタッフ |
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キャスト | 役名 |
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「作兵衛さんと日本を掘る」のスペック
基本情報 | |
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ジャンル | 伝記 アート |
製作国 | 日本 |
製作年 | 2018 |
公開年月日 | 2019年5月25日 |
上映時間 | 111分 |
製作会社 | オフィス熊谷 |
配給 | オフィス熊谷(配給協力:ポレポレ東中野) |
公式サイト | https://www.sakubeisan.com/ |
コピーライト | (C)Yamamoto Family (C)Taishi Hirokawa (C)2018 オフィス熊谷 |
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