解説
井筒和幸監督が「黄金を抱いて翔べ」以来8年ぶりにメガホンを取り、戦後日本を背景に、世間の外側を生き抜いてきたヤクザ者らを活写した群像劇。社会の片隅で己の掟に従い生きてきた無頼の徒。やがて彼は同じ境遇の者たちを束ね、裏社会を駆け上がっていく。2015年末にEXILEのパフォーマーを卒業、「影に抱かれて眠れ」など俳優としての活動を重ねる松本利夫が主役のアウトサイダーを、「純平、考え直せ」でヒロインを務めた柳ゆり菜が妻・佳奈を演じる。
この作品のレビュー
映画専門家レビュー
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フリーライター須永貴子アウトローの視点から語られる戦後の昭和クロニクル。某銀行への糞尿撒き散らし事件やオイルショックなど、実際に起きた出来事をフィクションに織り交ぜる試みは面白い。だ... もっと見る
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脚本家、プロデューサー、大阪芸術大学教授山田耕大石川力夫のことが頭に浮かんだ。言わずと知れた深作欣二監督「仁義の墓場」のモデルになった実在のヤクザだ。仁義に背いて狼藉の限りを尽くし、最後に刑務所の屋上から飛び... もっと見る
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映画評論家吉田広明ヤクザ映画というよりは、戦後から昭和の終わりまでを生きた男たちの群像劇と見るべきなのだろうが、時代を描きたいのか人間を描きたいのか、どっちつかずで結局何物にもな... もっと見る
「無頼」のストーリー
太平洋戦争に敗れ、日本は貧困と無秩序に見舞われるが、焼け跡から立ち上がった大衆は高度経済成長のもとで所得倍増を追っていった。欲望のままに生きるがバブルが崩壊、昭和が去ると共にその勢いは止まった。理想の時代から、夢の時代、そして虚構の時代と、激しく移り行く戦後日本。誰もが豊かさを欲する中、社会の片隅で何にも怯むことなく、たった一人で飢えや汚辱と闘い、世間のまなざしに抗い続けた無頼の徒がいた。やがて男は一家を構え、はみだし者たちを束ねて、命懸けの裏社会を生き抜いていく……。
「無頼」の映像
「無頼」の写真
「無頼」のスタッフ・キャスト
スタッフ |
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キャスト | 役名 |
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「無頼」のスペック
基本情報 | |
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ジャンル | 任侠・アウトロー ドラマ |
製作国 | 日本 |
製作年 | 2020 |
公開年月日 | 2020年12月12日 |
上映時間 | 146分 |
製作会社 | チッチオフィルム(制作プロダクション:サムアス24) |
配給 | チッチオフィルム(配給協力:ラビットハウス) |
レイティング | R-15 |
アスペクト比 | アメリカンビスタ(1:1.85) |
カラー/サイズ | カラー/ビスタ |
音量 | 5.1ch |
公式サイト | http://www.buraimovie.jp/ |
コピーライト | (C)2020「無頼」製作委員会/チッチオフィルム |
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