解説
不世出のジャズ・シンガー、ビリー・ホリデイの実像に迫ったドキュメンタリー。彼女の伝記執筆のため、10年掛けて関係者に取材しながらも、未公開のまま故人となった女性ジャーナリストが残した録音テープを元に、貴重な映像を交えてその生涯を解き明かす。監督は「氷上の王、ジョン・カリー」などを手掛けたジェームズ・エルスキン。
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「Billie ビリー」のストーリー
不世出のジャズ・シンガー、ビリー・ホリデイ。その44年の生涯は波乱の連続だった。10代半ばで生活のために身体を売り、過酷な人種差別と闘い、麻薬と酒に溺れて幾度となく逮捕され、身も心もボロボロになりながらステージに立ち続けた。だからこそ彼女の歌には凝縮された生が刻印され、20世紀屈指の伝説となったのだ。そんな彼女の人生に共感した若き女性ジャーナリスト、リンダ・リプナック・キュールは、1960年代から10年を掛けて関係者にインタビューを重ね、時には何者かに妨害されながらもビリーの伝記を書き上げようとした。ところが、志半ばにして、リンダは不可解な死を遂げる。この度発見されたリンダが遺した200時間以上に及ぶ録音テープと、ビリーの貴重な映像によって構成されたのが、本作である。インタビューに応じたのは、トニー・ベネット、カウント・ベイシー、アーティ・ショウ、チャールズ・ミンガス、カーメン・マクレエといった錚々たるアーティストから、ビリーのいとこや友人、ポン引き、彼女を逮捕した麻薬捜査官、刑務所の職員まで多岐に渡る。彼らの生々しい証言と貴重なホーム・ムービー、過去の資料映像、秘蔵写真によって、謎に満ちたビリーの人生が、まるでサスペンス映画のように解き明かされていく。圧巻のライブ映像では、黒人差別の実態を赤裸々に綴って世界中にセンセーションを巻き起こした名曲『奇妙な果実』を始め、ビリーの歌唱シーンが最新技術を駆使したカラー映像で甦る。
「Billie ビリー」のスタッフ・キャスト
スタッフ |
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キャスト | 役名 |
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「Billie ビリー」のスペック
基本情報 | |
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ジャンル | 伝記 |
製作国 | イギリス |
製作年 | 2019 |
公開年月日 | 2021年7月2日 |
上映時間 | 98分 |
製作会社 | New Black Films=REP Documentary |
配給 | マーメイドフィルム=コピアポア・フィルム |
レイティング | 一般映画 |
アスペクト比 | シネマ・スコープ(1:2.35) |
カラー/サイズ | カラー/シネスコ |
公式サイト | https://pbmff.jp/ |
コピーライト | Carl Van Vechten photographs/Beinecke Library (C) Van Vechten Trust / REP Documentary |
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