解説
80歳を超えた日本を代表する現代詩人・吉増剛造が、オルタナティブロックバンド“空間現代”と京都の小さなライブハウスで行った朗読ライブを記録したドキュメンタリー。鬼気迫るパフォーマンスの全編を凝視し、詩人の言葉の“背”後を浮き彫りにする。監督を務めたのは、「眠り姫」「のんきな姉さん」の七里圭。
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この作品のレビュー
映画専門家レビュー
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脚本家、映画監督井上淳一今号のドキュメンタリー2本を観て、久しぶりに映画とは何かを考えた。吉増剛造のライブを延々1時間見せるなんてテレビじゃ出来ないから、そういう意味じゃ映画なんだろう... もっと見る
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日本経済新聞編集委員古賀重樹吉増剛造の生原稿を読んだことがある。緑色のボールペンで書かれた、のたうつような細い字だった。その字を追うだけで、別世界に吸い込まれるような感覚に襲われた。この映... もっと見る
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映画評論家服部香穂里冒頭を飾る、ガラスに描かれたドローイングの塗料を丹念に洗浄していく作業から、流動的な水ものでもあるパフォーマンスに対する吉増氏のスタンスや、そこでのガラスの多彩... もっと見る
「背 吉増剛造×空間現代」のストーリー
80歳を超えてなお旺盛な創作活動を続ける日本を代表する現代詩人・吉増剛造。本作は彼が、ECD、灰野敬二、劇団・地点、飴屋法水とのコラボレーションでも知られる先鋭的なオルタナティブロックバンド・空間現代と、京都の小さなライブハウス「外」で2019年に行った、ある朗読ライブ《背》の記録だ。吉増剛造はその年の夏、かつて津波を引き起こした海に面する宿の小部屋で、窓の向こうの海に浮かぶ霊島・金華山を眺めながら、その地に足を踏み入れることなく、詩を書いた。それは今、世界が閉ざされる経験をした後の我々には予見的で、象徴的にも感じられる。その詩に歌人・斎藤茂吉の短歌からの引用を加え、マスクや目隠しを用いながら、声の限りに叫び、また朗読し、録音を再生し、ありったけの力で透明なガラスにドローイングする……。鬼気迫るライブ・パフォーマンスの全編を凝視し、詩人の言葉の“背”後を浮き彫りにする。
「背 吉増剛造×空間現代」の写真
「背 吉増剛造×空間現代」のスタッフ・キャスト
スタッフ |
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キャスト | 役名 |
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「背 吉増剛造×空間現代」のスペック
基本情報 | |
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ジャンル | アート |
製作国 | 日本 |
製作年 | 2021 |
公開年月日 | 2022年10月8日 |
上映時間 | 62分 |
製作会社 | チャーム・ポイント(企画:チャーム・ポイント/企画協力:空間現代/制作協力:インディペンデントフィルム) |
配給 | チャーム・ポイント=シネマトリックス |
アスペクト比 | 16:9 |
カラー/サイズ | カラー |
コピーライト | (C)charm point |
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