マインクラフト/ザ・ムービーの映画専門家レビュー一覧
マインクラフト/ザ・ムービー
3Dブロックを集め、ものづくりや冒険を楽しむ世界的人気ゲームを実写映画化。謎のキューブの力で、すべてが四角形でできた異世界に転送された非リア充な4人、ギャレット、ナタリー&ヘンリー姉弟、ドーンが、次々と迫る四角いモンスターの攻撃をかわしつつ、創造力を駆使して冒険を繰り広げる。出演は「スクール・オブ・ロック」のジャック・ブラック、Netflix『ウェンズデー』のエマ・マイヤーズ。「カラーパープル」のダニエル・ブルックス。監督は「ナチョ・リブレ 覆面の神様」のジャレッド・ヘス。
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映画評論家/番組等の構成・演出
荻野洋一 |マインクラフト/ザ・ムービー
負け犬中年男2人は、現実社会ではいかにもトランプ支持の中核をなしていそうな輩である。そんな連中を「バチャ充」に取り込むのは、一見するとぺらぺらなマイクラのデジタル空間で、それは意外なほど懐が深い。稚気に富んだ気韻生動<きいんせいどう>がもたらす登場人物の万能感はあくまで幻想だが、まんざら馬鹿にしたものでもないよという製作者側の心意気。「ハイ・フィデリティ」でオタク青年を、「スクール・オブ・ロック」でメタル教師を演じてきたジャック・ブラックのレジェンドぶりが後半に本領発揮する。
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アダルトビデオ監督
二村ヒトシ |マインクラフト/ザ・ムービー
マインクラフトとシムシティの区別すらつかない俺だが、出演してる人たち皆さん楽しそうで、こっちも楽しくなった。ただ「世界は無限に広く、創造してれば戦わない選択もできるゲーム」と聞いてたが映画だと結局、悪との戦争になっちゃうのね。まあ恋愛礼賛映画にされても困るが。ポストクレジットの意味が俺にはわからんかったが詳しい人にとっては粋なシーンなんだろうな。あと俺が観た試写会にはお子さんもいて、終映するなり親に「またマイクラやる!」って叫んでた。そういう映画。
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著述家、プロデューサー
湯山玲子 |マインクラフト/ザ・ムービー
大阪万博では創造性の枯渇っぶりに死に体になったが、本作はCGはもとより、シャレと毒気が効いた台詞、音楽(センス良いなと思ったらディーヴォのM・マザースボウ!)、ジャック・ブラックを初めとしたどハマり配役にて、まさにクリエイティブの濃縮スープ。マイクラ未経験者(私だ)も即時に世界観に引き込む構成の上手さ。にんまり笑える下ネタ交じりやダメ中年男ふたりのホモソーシャルの絆と女たちの冷笑等々オフビート感は西海岸由来の知的なモンド/悪趣味文化の継承感アリ。これ、カネ払ってもう一回観る。
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