デビルズ・ゲームの映画専門家レビュー一覧

デビルズ・ゲーム

無差別に人を殺めるサイコパス殺人鬼と身体が入れ替わってしまった刑事が、決死の捜査を敢行する韓国発のボディチェンジアクションスリラー。殺人鬼の姿をし、のちに刑事の魂が入り込む主人公を演じるのは「オオカミ狩り」では寡黙な犯罪者を演じたチャン・ドンユン。刑事の姿をした殺人鬼を「THE WILD 修羅の拳」のオ・デファンが演じる。
  • 映画評論家

    川口敦子

    たまたま直前にペキンパー「ビリー・ザ・キッド/21才の生涯」を見た。ニワトリの頭は飛ぶし、ぐしゃっと潰れるし、血も肉片も――だが、げんなりはしなかった。また見たいと思った。直後に見たこのキム・ジェフン監督・脚本作の暴力描写にそういう誘惑的な血飛沫はなく映画としての暴力の美学も感じられなかった。比べるのが悪い? かもしれないが猟奇のための猟奇、けばけばしく血や肉を彩るケミカル色の照明にうんざり。筋のひねりも救いにはならず、げんなりを吹き飛ばしはしなかった。

  • 批評家

    佐々木敦

    連続猟奇殺人犯と刑事の人格が入れ替わるという設定にはホント韓国映画っていろんなことを思いつくもんだなあと半分呆れつつも感心させられたのだが、当然ながらそれだけで済むはずもなく、中盤からツイストを利かせた展開になる。とはいえ、どうせ何でもありなんだから、もっと話をややこしくしてもいいのにと思ってしまった。残虐描写がだいぶ激しいのだが、これも定番といえば定番。サイコパスの殺人鬼に負けず劣らず刑事もムチャクチャ暴力的で、何が正義なのか段々わからなくなった。

  • ノンフィクション作家

    谷岡雅樹

    殺人鬼と刑事の身体が入れ替わる予告篇に期待が高まる。そんなことが可能なのか。秘密を知るのは当人たちだけ。いや、善玉の若き相棒刑事が知る。だが信じられるのか。ホラー映画の作りだ。SFなのか。それとも寓話なのか。アクションあり、謎解きありの刑事物の体裁だ。映画は、大きな嘘を一つだけつける。ただし小さな嘘はつけない。この嘘はしかし、あまりに大きすぎるのではなかろうか。肉を裂くグロテスクシーンの味付け。社会的背景や心理的探究よりも猟奇趣向の勝る描写と、私には感じられた。

  • 映画評論家

    川口敦子

    たまたま直前にペキンパー「ビリー・ザ・キッド/21才の生涯」を見た。ニワトリの頭は飛ぶし、ぐしゃっと潰れるし、血も肉片も――だが、げんなりはしなかった。また見たいと思った。直後に見たこのキム・ジェフン監督・脚本作の暴力描写にそういう誘惑的な血飛沫はなく映画としての暴力の美学も感じられなかった。比べるのが悪い? かもしれないが猟奇のための猟奇、けばけばしく血や肉を彩るケミカル色の照明にうんざり。筋のひねりも救いにはならず、げんなりを吹き飛ばしはしなかった。

  • 批評家

    佐々木敦

    連続猟奇殺人犯と刑事の人格が入れ替わるという設定にはホント韓国映画っていろんなことを思いつくもんだなあと半分呆れつつも感心させられたのだが、当然ながらそれだけで済むはずもなく、中盤からツイストを利かせた展開になる。とはいえ、どうせ何でもありなんだから、もっと話をややこしくしてもいいのにと思ってしまった。残虐描写がだいぶ激しいのだが、これも定番といえば定番。サイコパスの殺人鬼に負けず劣らず刑事もムチャクチャ暴力的で、何が正義なのか段々わからなくなった。

  • ノンフィクション作家

    谷岡雅樹

    殺人鬼と刑事の身体が入れ替わる予告篇に期待が高まる。そんなことが可能なのか。秘密を知るのは当人たちだけ。いや、善玉の若き相棒刑事が知る。だが信じられるのか。ホラー映画の作りだ。SFなのか。それとも寓話なのか。アクションあり、謎解きありの刑事物の体裁だ。映画は、大きな嘘を一つだけつける。ただし小さな嘘はつけない。この嘘はしかし、あまりに大きすぎるのではなかろうか。肉を裂くグロテスクシーンの味付け。社会的背景や心理的探究よりも猟奇趣向の勝る描写と、私には感じられた。

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