HiGH&LOW THE MOVIEの映画専門家レビュー一覧

HiGH&LOW THE MOVIE

ダンス&ヴォーカルユニットEXILEや関連ユニットが集結、テレビドラマやライブなど多岐に渡り展開するプロジェクト『HiGH & LOW』の劇場版。5つの不良チームが割拠する地区の均衡が崩れ、それぞれのプライドを賭けた闘いが始まる。『HiGH&LOW』は日本テレビと芸能プロダクションLDHが共同で立ち上げた、映画、テレビドラマ、配信、コミック、SNS、音楽、ライブで展開する複合エンタテインメント・プロジェクトであり、本作はその軸となる。『EXILE』のリーダーでLDH代表取締役社長のHIROが企画プロデュースした。監督は多くのミュージックビデオを手がけてきた久保茂昭。
  • 映画評論家

    北川れい子

    ドラマ版のことはまったく知らないが、ド派手にショーアップされた喧嘩バトルムービーで、というよりもミュージック・ビデオ仕立ての喧嘩バトルとでもいうか。この辺り、さすがEXILEとそのご一党の面々の持ち味全開で、大音響のロックに激しいアクション、スタイリッシュな映像も、パワーとスピード感がある。族ごとのファッションも奇抜で楽しい。が若者と言うにはかなりトウが立ったAKIRAのキャラが思わせぶりで、その意図も幼稚。殴り合いで仲直りというのも痛ッ!!

  • 映画文筆系フリーライター、退役映写技師

    千浦僚

    EXILEメンツのいままでの映画出演は所詮借りてきた猫。彼らの本来の姿やパフォーマンスで見せるイメージに近い、いわばEXILEのEXILEによるEXILEのための映画が本作だと理解。苦手なタイプの人々の大挙にメゲそうになるが、面白く、もう一度観たいほど。話は雑だがやたらカッコつけるところと、キャラごとのアクションの描き分けが良い。特にパルクールは目を惹く。邦画ヤンキーものとリュック・ベッソン製作「アルティメット」シリーズのハイブリッドを夢見させる。

  • 映画評論家

    松崎健夫

    本作は、基本的に〈アイドル映画〉の文脈で語らなければならない。そのため、何十人ものキャラクターに各々の見せ場がある。そんな中でも最大の見せ場は、映画中盤における乱闘場面。限られたスケジュールの中で、大人数のキャストにスタントを負わせ、物量作戦による同時多発のアクションを実践させたアクション監督・大内貴仁の功績は大きい。またグラフィティアートが描かれたコンテナを積み上げた空間でアクションをさせることにより、映像内情報量がさらに増しているのも一興。

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