X-MEN: アポカリプスの映画専門家レビュー一覧
X-MEN: アポカリプス
特異能力を持つヒーローたちの戦いを活写する「X-MEN」シリーズ6作目。1983年、封印されていた最古のミュータント、アポカリプスが復活。マグニートーらを従え世界を滅ぼしにかかる彼を阻止すべく、X-MENが立ち上がる。3D/2D同時公開。「X-メン」の前日譚にあたる「X-MEN:ファースト・ジェネレーション」「X-MEN:フューチャー&パスト」より続く。監督は「ユージュアル・サスペクツ」のブライアン・シンガー。「X-MEN」シリーズを手がけるのは4作目となる。ジェームズ・マカヴォイらが引き続き出演するほか、「インサイド・ルーウィン・デイヴィス 名もなき男の歌」のオスカー・アイザックがアポカリプス役を演じる。
-
翻訳家
篠儀直子
なぜかこの夏「世界滅亡映画」が大ブームで、ここでも大スペクタクル映像が見られるが、それ以上に、登場人物全員がそれぞれの個性と能力を存分に発揮して戦うクライマックスが、群像劇とアクション映画の融合という感じがしてよいのだけれど、80年代を舞台にしていることとはあまり関係なしに、内輪ですったもんだしている感じもあって、結果、なんだかちんまりまとまってしまった印象になるのが残念。「スタートレック」ファンのみなさんは、アポカリプスが見るTV画面にも注目を。
-
映画監督
内藤誠
古代エジプトのピラミッドの中から、人類初のミュータント、アポカリプスが4人のミュータント「黙示録の四騎士」を連れて、八〇年代の頽廃した地球を壊滅すべくやってくる。相変わらずオーバーな話で、デイヴィッド・ボウイが喜びそうなファッションがいい。しかしターゲットの地球人の悪徳ぶりがよく描けていないので、物語がはずまない。ミュータントの専門学校も外観はいいのだが、学校の内容の描写が手薄だ。カルトでペダンティックなファンが多いのだから、ディテールに要注意。
-
ライター
平田裕介
同じブライアン・シンガーによる前作「~フューチャー&パスト」はノー字幕で観ても楽しめたのだが、今回は多数のキャラクターを捌くのに手一杯になってしまっている感あり。また、前2作は史実とのリンクが濃厚で妙味でもあったし、今回も核戦争勃発の機運が高かった「ザ・デイ・アフター」「SF核戦争後の未来・スレッズ」な時代を舞台にしているがそれほど活かせていない。しかし、“鉤爪のアイツ”のシャブでも打たれて錯乱したかのような登場の仕方は呆気にとられるが素晴らしい。
1 -
3件表示/全3件