ゴーストバスターズ(2016)の映画専門家レビュー一覧
ゴーストバスターズ(2016)
1984年に大ヒットしたSFコメディの主人公たちを女性に置き換えたリブート版。幽霊の調査依頼を受けた物理学者エリンは、幽霊を研究する友人アビーと共に訪れた現場でゴーストに遭遇。これをきっかけに彼女たちは、超常現象の調査会社を設立する。出演は「ブライズメイズ 史上最悪のウェディングプラン」のクリステン・ウィグ、「ヴィンセントが教えてくれたこと」のメリッサ・マッカーシー、「スノーホワイト 氷の王国」のクリス・ヘムズワース。メガホンを取ったのは「ブライズメイズ 史上最悪のウェディングプラン」のポール・フェイグ。
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映像演出、映画評論
荻野洋一
1984年の前作でチェコ出身のI・ライトマン監督は撮影にハンガリー出身のL・コヴァックスを起用。東欧コンビは夜のNYでファンタズムが肥大する様を、圧倒的な躍動感と共に写していた。ひるがえって今回のリメイクも負けていない。ウェス・アンダーソン組のロバート・ヨーマンはさすが「ザ・ロイヤル・テネンバウムズ」の撮影監督で、この街では何が起こっても不思議ではないというおもちゃ箱感を画面に叩きつけた。ラストのマンハッタンのイルミネーションも泣かせる。
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脚本家
北里宇一郎
メンバーが女性に替わっても、中身はオリジナルと変化がないようで。とにかくお賑やかに幽霊団が登場して、VFX満載の派手な見せ場が展開される――のは中国妖怪軍と同様。女性たちの方が逞しいのも、そう。黒一点の男子が、美形だけどオツムがカラッポっていうのは笑えたけど、ちと泥臭い。とにかく全篇、思いつきの羅列という感じで、どうも映画の中に入って行けなくて。理屈抜きの面白さって、ちゃんと理屈を考えて、その上でソレをハズすから面白いんじゃないのかなあ……。
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映画ライター
中西愛子
84年の大ヒット映画が、理系女子たちの物語となって甦る。オリジナルのあの人たちも少しだけ登場。主演は、全米のお笑い系女性スターたち。監督ポール・フェイグの過去作、結婚にまつわる女の友情とバトルを猛烈ギャグ満載で描いた「ブライズメイズ~」は大好きだったが、今回、主演女優も同じコンビではあるけれど、何でも女の友情に絡めればよいわけではない。彼女たちの身体を張った後半の姿にはグッと熱くなるものがあったが、結局、ケヴィン君なるイケメンいじりが最大のツボ。
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