マックス・スティールの映画専門家レビュー一覧
マックス・スティール
世界的玩具メーカーとして知られるマテル社のアクション・フィギュア・シリーズを実写映画化。16歳の少年マックスが、突然目の前に現れたエイリアン・スティールと一体化することでスーパーヒーロー“マックス・スティール”に変身し、邪悪な陰謀に立ち向かう。出演はTV『天才学級アント・ファーム』のベン・ウィンチェル、「ライト/オフ」のマリア・ベロ、TV『シリコンバレー』のジョシュ・ブレナー、「ゴーストバスターズ(2016)」のアンディ・ガルシア。脚本を「マイティ・ソー ダーク・ワールド」のクリストファー・ヨストが担当。監督は『ヘイロー4:フォワード・オントゥ・ドーン』のスチュワート・ヘンドラー。
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翻訳家
篠儀直子
VFXを駆使した派手なシーンもあるし、スタッフも結構な人数なのだけれど、戦隊ヒーロー物ファンの映画青年がたくさんお金を貯めて撮ったかのような手作りインディペンデント映画感がどことなくある。若年層をターゲットとしたお手軽企画かと思いきや、非常に魅力的なショットがちょいちょい出てきたり、プロット上の重要なサプライズをこの上なく簡潔に演出したりで意外とあなどれない。スティールのデザインと動きがとても可愛いのと、主役の若手男優の感じのよさも高ポイント。
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映画監督
内藤誠
鮮やかな自然の風景から、画面は一転、暗いブルーのトーンになり、疲れるなあと思っていたら、それは主人公のマックス少年が体内から発する電気エネルギーをきわだたせるためのもの。エスパーは、他人から出自を隠すというのはSFの常識だけれど、この作品ではマックス自身がなぜ超能力を持つのかも分からず、ミステリアスで上品なマリア・べロの母親も何かを隠したまま物語が進む。SFというよりは推理ものの構成だが、シリコン製の地球外生命体も参入し、話が散漫になってしまう。
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ライター
平田裕介
マテル社の玩具が原作だが、未知の生命体と主人公が一体化したりするのは「寄生獣」、彼らが廃墟で特殊能力の具合を試すのは「アメイジング・スパイダーマン」。話も「強殖装甲ガイバー」みたいで、いろんなもののツギハギ感が強い。おまけにハイテク研究施設に昔ながらの薬瓶が並んでいたりと、なんだかアレなのだが、そこが魅力といえば魅力だし、妙な押し出し感があって最後まで観てしまう。ボディスーツを着たはいいが、パンパンで苦しそうなアンディ・ガルシアが心配になった。
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