ダーティ・グランパの映画専門家レビュー一覧
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批評家。音楽レーベルHEADZ主宰
佐々木敦
自由過ぎるグランパと生真面目過ぎる孫との二人旅という設定は正直言って使い古されたパターンだが、台詞のセンスと演技の味で勝負。そしてそれはかなり上手くいっている。下品&違法ネタ満載のギャグは相当に可笑しく、デ・ニーロとザック・エフロンの息の合った掛け合いで愉しませてくれる。「エブリバディ・ウォンツ・サム!!」のゾーイ・ドゥイッチが出てるのだが(可愛い!)、ちょっと全体のおバカな雰囲気も似てるかも。しかしデ・ニーロ年取ったなあ。すごく元気だけど(笑)。
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映画系文筆業
奈々村久生
脚本家の足立紳さんの初監督作「14の夜」には、息子のAVをこっそり見ていたところを当の息子に目撃されて狼狽しまくる父親の姿が情けなくも滑稽に描かれている。ところが本作のデ・ニーロときたら、妻亡き後のリビングで堂々と自慰行為の最中に孫が入ってきても、慌てるどころか最後まで存分にことを済ませる。父親と祖父ではワンクッションあるとはいえ、同じようなエピソードでも人が変わればここまで違うものかと感動してしまった。タイトルがすべてを物語る潔さ。
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TVプロデューサー
山口剛
ここまで際どい脚本はないとデ・ニーロが言う如く際どく破天荒な老人映画だ。妻に先立たれた絶倫老人(名前はDick!)のセックス三昧の道中記だ。ティッシュ片手のオナニー・シーンから始まり孫より若い女性のお腹の上で「アイゼンハワー!」と叫んで果てるまでをフォーレター・ワードを叫びまくりながら名優は熱演する。張りぼてを股間につけた男や顔にペニスを描いた男たちが乱舞し、卑語猥語が盛大に飛びかう映画だが、H大好きな諸兄姉はきっと楽しめるだろう。
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