ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリーの映画専門家レビュー一覧

ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー

若き日のハン・ソロを描く、『スター・ウォーズ アンソロジー』として製作されるスピンオフ第2弾。
  • 翻訳家

    篠儀直子

    状況説明もそこそこに始まる大活劇。明らかに第一次世界大戦映画を模している戦場シーンをはじめ、特に前半は、娯楽映画名場面集が超高速で展開されているかのよう。特撮にアナログ感を残しているのが嬉しく、虐げられた人々の闘いの物語になっているのもアツいけど、H・フォードじゃない人が演じていることを受け入れられるかどうか次第であるとはいえ、ハン・ソロが初めてミレニアム・ファルコン号の操縦席に座り、あの音楽が流れはじめたところから、やはり猛烈に感動してしまう。

  • 映画監督

    内藤誠

    ジョージ・ルーカス監督の「アメリカン・グラフィティ」に高校生として出演していたロン・ハワードがハン・ソロの青春物語を監督するというのだから感無量。オールデン・エアエンライク演じるハン・ソロはパイロット志望で銀河系を飛び廻っているが、恋人との間には第三の男が邪魔に入り、屈折も多い。チューバッカが支えてくれて、両者のやりとりがおかしい。映像と音楽、音響、美術が派手でスピード感のある演出だけれど、挿入される宴会や賭博の場面が銀河系の新風俗として楽しい。

  • ライター

    平田裕介

    出だしが監督の初期傑作「バニシング IN TURBO」していてアガるし、シリーズの西部劇精神を担う存在でもあるソロが主人公ゆえウエスタン的ムードも濃厚で◎。スピンオフこそ良い意味で壊れたものが観たいのだが、本線の「~最後のジェダイ」が本気で壊れていたので、そつなく仕上げるR・ハワードの起用は結果的に正解か。ただ、ヒロインが3年という空白に味わったらしい壮絶な日々、組織から足抜けできぬ状況などの描きが薄く、彼女をめぐるドラマが盛り上がらないのが残念。

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