グレートウォール(2016)の映画専門家レビュー一覧

グレートウォール(2016)

「HERO」のチャン・イーモウ監督が「ジェイソン・ボーン」のマット・デイモンを主演に迎え、万里の長城に秘められた伝説の戦いを活写する歴史アクション。金や名声のため世界を旅する傭兵ウィリアムは、中国で60年に一度現れる謎の怪物と対峙する。2D/3D上映。共演は「ファイヤー・ストーム」のアンディ・ラウ、「ポリス・ストーリー レジェンド」のジン・ティエン、「タイガー・マウンテン 雪原の死闘」のチャン・ハンユー、「ジョン・ウィック」のウィレム・デフォー。
  • 批評家。音楽レーベルHEADZ主宰

    佐々木敦

    監督の名前以外予備知識ゼロで試写に行ってしまい、勝手にチャン・イーモウが「万里の長城」のドキュメンタリーを撮ったのだと思い込んでたら、全然違ってました(笑)。舞台は古代中国だが、これは明らかに『進撃の巨人』だよね(パクリという意味ではない)。基本的なアイデアは似ていても、そこはハリウッドと中国の合作、とにかくスケールがケタ違い、映るもの全ての圧倒的な巨大さと物量作戦に茫然とさせられる(CGですが)。若き女将軍役のジン・ティエンがキレイ過ぎ!

  • 映画系文筆業

    奈々村久生

    実在の世界遺産である万里の長城をモチーフにした歴史ファンタジーの構想にワクワクしたものの、ファンタジー面での飛躍が思ったより小さく、モンスターの造形にはもうちょっと凝って欲しかった。「ブラインド・マッサージ」のホアン・シュアンはセリフのない中でも妙な存在感を示しているが、ルハンはやはり演技よりキャラクター頼みの部分が大きく、ヒロインのジン・ティエンはほとんどアニメといっていいヴィジュアルで、いっそアニメでも……という心の声も頭をもたげた。

  • TVプロデューサー

    山口剛

    「ジュラシック・パーク」の恐竜のような怪獣が何千何万匹も襲ってくるという壮大なスペクタクル映画だ。長城を舞台に古式兵器を使っての闘いは文句なしに面白い。スピルバーグをしのぐ大作にもかかわらず、米国メディアの批評が大変悪いのは不思議。マット・デイモン主演の米中合作ながら、チャン・イーモウの世界、アメリカン・ファーストになっていないヒガミと思うのは穿ち過ぎか? 脚本の瑕疵や史実云々などどうでもいい、白髪三千丈のファンタジーを楽しめばいい。CG、特撮も見事。

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