ミッドナイト・ランナーの映画専門家レビュー一覧
ミッドナイト・ランナー
「ビューティー・インサイド」のパク・ソジュンと、「善惡の刃」のカン・ハヌルW主演によるアクション。警察大学に通うギジュンとヒヨルは、ある日偶然、拉致事件を目撃。警察に通報するも捜査は一向に進まず、焦った2人は自らの足で捜査を始めてしまい……。共演は「劇場版 スリーデイズ 愛と正義」のパク・ハソン、「殺人の輪廻」のソン・ドンイル。撮影を「建築学概論」のチョ・サンユン、音楽を「技術者たち」のチョン・ジノが担当。監督・脚本は、新鋭キム・ジュファン。
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批評家。音楽レーベルHEADZ主宰
佐々木敦
典型的なバディもので、キャラクター造型もストーリーの展開も見せ場もアクションシーンも何もかもが既視感満載なのだが、では面白くないのかといえば、結構面白い。それはひとえにパク・ソジュンとカン・ハヌルというダブル主演男優がそれぞれにイイ味を出しているから。私はどちらも知らなかったのですが、全然タイプが違うのにもかかわらず、二人とも良い意味での軽みとしつこさのない存在感が効果を上げていると思いました。原題『青年警察』の方がセンス良いと思うんだけどなあ。
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映画系文筆業
奈々村久生
ドラマで人気のパク・ソジュンと現在入隊中のカン・ハヌルによるバディもの。かなりコテコテのコメディ色が強くわかりやすい芝居が多い。熱血タイプとインテリタイプの対比設定はあるが、現場経験のない学生役なのでそこまでキャラが徹底されておらず、若さゆえの勢いで押していく感じ。その分、戦闘服で登場する終盤のアクションはビシッと決める。カン・ハヌルは映像では物静かな存在感や雰囲気に芝居が助けられている部分がまだ大きいので、口数の多い役だとちょっと残念。
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TVプロデューサー
山口剛
一昔前わが国でも流行った青春刑事ドラマや学園ドラマを思わせる作りである。今の韓流刑事ドラマに見られる人間の暗部をえぐる過激なバイオレンスや体制批判などノワールな雰囲気はほとんどなく、明るく楽しいバディものアクション・ドラマに終始しているが、素人同然の警官の卵の夜を徹しての活躍は楽しく、パク・ソジュン、カン・ハヌルのコンビも生き生きしている。こういう映画も悪くはないが、今日の水準からみると内容的にも映像的にもいささか食い足りないのは事実だ。
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