MEG ザ・モンスターの映画専門家レビュー一覧

MEG ザ・モンスター

ジェイソン・ステイサム主演で、現代に甦った太古の超巨大ザメ“メガロドン”の恐怖を描く海洋パニック。人類未踏の地・マリワナ海溝を超える深海の調査に向かった研究チームが、事故に遭遇。深海レスキューのプロ、ジョナス・テイラーが救助に向かうが……。共演は「トランスフォーマー/ロストエイジ」のリー・ビンビン、「オレの獲物はビンラディン」のレイン・ウィルソン。監督は「ナショナル・トレジャー」のジョン・タートルトーブ。
  • 翻訳家

    篠儀直子

    玉石混淆で珍品も存在するサメ映画界にあって、これはいいサメ映画。だが、海底の通路が開いて太古の生物が出現するという設定が「パシフィック・リム」を思わせることを指摘するまでもなく、開巻の雰囲気からしても、仰角や俯瞰の画面の巧みな使い方からしても、これはむしろ怪獣映画なのだった。大役に配されたクールビューティーのリー・ビンビンを、命がけで助けに行くJ・ステイサムが男前。タートルトーブがきびきびした爽快なタッチで話を運ぶ。撮影がなぜかトム・スターン!

  • 映画監督

    内藤誠

    海底調査船の窓から見える美しい風景を楽しんでいると、突然の轟音。「ジョーズ」のホオジロザメの何倍もある巨大なサメの登場となるわけだが、この夏は、生物の巨大化競争映画のラッシュである。ジェイソン・ステイサムと中国出身のリー・ビンビンのアクションには気合いが入り、二人が交わす会話にも独特のユーモアがある。しかし脇役が次々にサメに殺されていくのに、あっけらかんとして物語が進んでいくセンスはラストシーンの強引さも含め、娯楽映画として、もう一考してもらいたい。

  • ライター

    平田裕介

    ジェイソン・ステイサム対メガロドン。どうしたって期待してしまう対戦カードだが、深海、海中施設、海上、ビーチと舞台をコロコロと変えるので落ち着きがなく、それに従ってスリルや緊張感も散漫になってしまっている。多種多彩な見せ場を繰り出してやろうという心意気は買いたいのだが、元妻がいる場所で子連れ美女とときめき合うステイサムみたいなものまで放り込んでくるので心は作品から離れていく一方。アサイラム社製のサメ映画をブロウアップした感じといったところ。

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