スカイライン 奪還の映画専門家レビュー一覧
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翻訳家
篠儀直子
中盤の宇宙船内シークエンスの演出が上手くないのが最大の弱点だと思うが、その後も、空間のつながりが描けてないせいでサスペンスを盛り上げ損なっているような。一方、かつて米軍が災厄をもたらした地に降り立った米国人が、現地ゲリラと力を合わせ、空からの脅威を迎え撃つという図式はかなり面白い。となれば、元ベトナム帰還兵である盲目の老人はすごく意味のある登場人物のはずなのに、ほぼ活用できてないからこれまた残念すぎる。終盤怪獣映画っぽくなるけど、流行りなのかな?
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映画監督
内藤誠
VFXチーム、ハイドラックスが前面に出ている作品だけに特撮好きには、お薦め。冒頭、ロサンゼルスに出現した未確認飛行物体に、市民たちが吸い込まれていく光景は実にみごと。エーリアンの体形も最後のメイキング場面でタネ明かしされるけれど、人間と格闘しやすいようなスーツで工夫されている。エーリアンが襲う場所はどこでもいいようなものだが、いきなりロスからラオスに舞台がとぶのには驚いた。武術家のイコ・ウワイスに合わせたにしろ、随所にご都合主義な構成が見える。
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ライター
平田裕介
前作は高層マンション内が主な舞台だったが、今回はロス上空に浮かぶ巨大宇宙船内で戦いが。と思ったら、途中でラオスに墜落して反政府ゲリラも交えた大乱戦が勃発。ロス、宇宙船、ラオスと大胆に舞台を移動するだけでなく、戦いの種類も「ザ・レイド」のコンビを引っ張り出して異星人との肉弾戦へと持ち込む。さらに地下鉄職員の女性がなんの背景もなしに異様な戦闘能力を発揮してみたりと、なにかと乱暴なのだが派手なVFXとテンション高い語り口に乗せられて最後まで観てしまう。
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