ヒットマン エージェント:ジュンの映画専門家レビュー一覧

ヒットマン エージェント:ジュン

ドラマ『推理の女王』のクォン・サンウが主演し、韓国で240万人を動員したアクション。国家情報院に拾われ、暗殺要員として育てられた孤児のジュン。彼は対テロ保安局のエースとなるが、漫画家になるという夢を捨てられず、任務中に死を偽装して姿を消す。出演は、ドラマ『SKYキャッスル~上流階級の妻たち~』のチョン・ジュノ、「レッスル!」のファンウ・スルヘ、「殺されたミンジュ」のイ・イギョン、「黄泉がえる復讐」のイ・ジウォン、「犯罪都市」のホ・ソンテ。
  • 非建築家、美術家、映画評論、ドラァグクイーン、アーティスト

    ヴィヴィアン佐藤

    ウェブコミックの存在を意識しつつ、実写で魅せるというイメージはDCコミックの影響か。昨今、日本で公開される韓国映画は脚本・演技・監督・編集などどれを取っても完成度が高いが、こちらは珍しくレベルが低い。実際の極秘エージェントの体験を本人がコミックで描き、劇中アニメーションとしても動き出す。媒体の変化や次元の関係性など、この映画の哲学的肝であるところが脚本で練られていない。クォン・サンウのコミカルな三枚目演技を見たいファンには充分過ぎる作品か。

  • フリーライター

    藤木TDC

    世界の定番“パパは昔エージェント”ものの韓国版。妻や娘との関係修復まで約束どおり。新味は父の現職が不人気マンガ家という設定だが、彼の作品がどうダメか、なぜブレイクしたか説明が雑だし、作品世界を伝えるアニメの質と実写への混ぜ方が半端で効果が弱い。また主要登場人物がほぼ清潔なイケメンばかり、どこかにベタな出オチ系汚れキャラを使うほうが喜劇の爆発力になったと私は思う。主人公のアクション含め全体に中庸感が満ちるも、あえてそういう狙いの映画なのだろう。

  • 映画評論家

    真魚八重子

    韓国映画のコメディは時々スベリ散らかしてるのがあって、本作も最初はヤバそうだと危惧したものの、途中で慣れてきたのか面白く観られた。主人公が家庭を持っている年齢設定や、気が強くアルコール依存気味な妻と不愛想な娘のキャラクターもアンサンブルとして良い。主人公の描く漫画のタッチが、1作目から2作目でアメコミ風に変貌していき、ベタな笑いの直前で映画の風向きを変える。アクションが充実しており、後半が擬似兄弟のような男性3人で展開するのも微笑ましい。

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