ビルとテッドの時空旅行 音楽で世界を救え!の映画専門家レビュー一覧

ビルとテッドの時空旅行 音楽で世界を救え!

キアヌ・リーヴス主演の大ヒットコメディ、29年ぶりの第3弾。かつて“世界を救う”と予言されたロックバンド、ワイルド・スタリオンズのビルとテッド。未来の使者から“残り77分”と告げられた2人は、世界の滅亡を防ぐため、時空を超える旅に出る。共演は「グランドピアノ 狙われた黒鍵」のアレックス・ウィンター。監督は「REDリターンズ」のディーン・パリソット。
  • 映画評論家

    小野寺系

    個人的に最も愛する映画シリーズの29年ぶりの新作ということで冷静な評価が難しい。とはいえ、シリーズの生みの親である脚本家エド・ソロモンとクリス・マシスンが本作を手がけたのはもちろん、過去のシリーズを踏まえながら、いまの社会の空気を反映させてシリーズ全体を哲学的なメッセージを持つまでに意義づけた形で終わらせたことは最善の選択だと思える。シリーズ独特の“ユルい”テンポが、現在の映画群のなかにおいてはコンテンポラリーアートのように見えるのが楽しい。

  • 映画評論家

    きさらぎ尚

    脚本、監督、俳優、そしてCGなどのビジュアル・チームも、前作を超えるべく懸命になっているのは良くわかった。けれど悲しいことに、それらの頑張りは空回り。タイムトラベルのおかげでジミ・ヘン、アームストロング、モーツァルトが出会うエピソードは、ある種のシュールではあるが、面白さも時空を超える高揚感もなしの作り話に終わる。監督のD・パリソットは「ギャラクシー・クエスト」とは勝手が違ったようで、エンドクレジットのグランド・フィナーレだけが救い。

  • 映画監督、脚本家

    城定秀夫

    77分以内に「世界を救う音楽」を演奏しないと時空の歪みにより世界が消滅してしまう、という初期設定が大雑把すぎてわけが分からないし、その後もジミヘンやモーツァルトをスカウトしてバンドを結成したりのハチャメチャ展開が途切れることなく続いてゆくも、理屈を超えた多幸感が爆発する終盤はビルとテッドシリーズファンは涙なくして観られないだろう!……とか叫びたいところなのですが、恥ずかしながら自分はこのシリーズを観てきていないので大きな声では言えないのです。

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