ファイナル・プランの映画専門家レビュー一覧

ファイナル・プラン

「96時間」シリーズのリーアム・ニーソン主演によるリベンジ・アクション。現場には一切の痕跡を残さず、全米各地の銀行の金庫を破ってきた伝説の爆破強盗・カーター。ある日、アニーと恋に落ちた彼は、犯罪の過去を白状して再出発しようと決意するのだが……。共演は「ウォールフラワー」のケイト・ウォルシュ、「テッド・バンディ」のジェフリー・ドノヴァン。監督は『ファミリー・マン ある父の決断』のマーク・ウィリアムズ。
  • 映画・音楽ジャーナリスト

    宇野維正

    フィクションにおける犯罪者は反省も更生もしないから粋なのであって、本作の主人公のようにたかが「本物の愛」を知ったくらいで改心されても興醒めするばかりだ。「さらば愛しきアウトロー」のロバート・レッドフォードを見習ってほしい。まったく尻尾をつかまれてもいないのにわざわざ自首をするこの愚かな主人公のせいで、死ななくてもいい善人たちが次々に死傷していく。アクション路線に全振りして久しいリーアム・ニーソンだが、近作の水準低下は気のせいじゃない。

  • ライター

    石村加奈

    愛する女性との将来のために、過去の罪を償う決心をした主人公トム・カーターを、リーアム・ニーソンが好演。強すぎて痛快なアクションシーンも健在だ。リーアム扮する凄腕爆破強盗犯を改心させた、運命の人・アニーとのピュアな熟年愛(現在ニーソン69歳!)を、衣裳がさりげなく、チャーミングに見せている。トムのブルーのシャツ&アニーの黄色のパーカのさわやかな組み合わせに照れっ! マイヤーズ(ジェフリー・ドノヴァン)と愛犬タジーのサイド・エピソードもラブリー。

  • 映像ディレクター/映画監督

    佐々木誠

    映像制作の仕事で疲れているけど何か映画は観たい。だが、頭は使いたくない。そんな時、アクションを選ぶが、無駄な時間だったと後悔もしたくない。ということで基本リーアム・ニーソン映画を観る。まず間違いない。「沈黙の~」系のような展開の映画をリーアムが主演するだけで、作品全体に品格が生まれ、意味を持ち、様々な角度で語れる一級品になることに毎回感動する。本作もツッコミどころ満載だが、彼の魅力、思慮深い表情で強引に納得させるザ・リーアム映画だった。

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