幸せのイタリアーノの映画専門家レビュー一覧
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俳優
小川あん
王道を王道たらしめる作品。金持ち、傲慢で女遊びの激しい主人公の男性が、障がいを抱えている、才能溢れる女性に本気の恋をする。王道が故にすべてを肯定しがち、それでもって映画はヒット……。私にとっては、ドラマになる要素をあらすじで示せてしまう映画は味気がなく、消費される恋愛外国映画のカテゴリーに属してしまう。フランス映画「パリ、嘘つきな恋」のリメイク作品とのことだけど、誰が撮ったらいいかなと妄想……キャメロン・クロウだ! そしたらちゃんと面白くなりそうなのに!
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翻訳者、映画批評
篠儀直子
リメイク元の「パリ、嘘つきな恋」は未見だがほぼ同じプロットらしい。金持ちのクズ男の性根を、強く賢い女(でも彼女があまりに高スペックすぎるのが、まるで障がいを相殺するための設定のように見えてしまいそうなのはつらい)が叩きなおすだけでなく、恋人にまでなってあげるというおなじみのパターンの物語で、こういうのは俳優に魅力がないと見ていられないのだが、M・レオーネがとてもよく、P・ファヴィーノの芸域の広さにもびっくり。いつの間にやらカップルが複数成立しているのも可愛い。
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編集者/東北芸術工科大学教授
菅付雅信
仏映画「パリ、嘘つきな恋」のリメイク。モテ男の独身経営者が車いすテニス・プレイヤーでありヴァイオリニストの美女と出会い、彼女を口説くために自分も車いすの障がい者と偽り積極的にアプローチするコメディ。これぞイタリア伊達男といったファヴィーノと抜群の美貌を誇るレオーネといったスクリーン映えする二人のやりとりの軽妙洒脱さが見事でヨーロッパならではの大人のラブコメを堪能。イタリア人がそのイタリアらしさを苦笑している感じも良い。
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