ロスト・フライトの映画専門家レビュー一覧

ロスト・フライト

「エンド・オブ・ホワイトハウス」のジェラルド・バトラー主演によるサバイバルアクション。落雷でコントロールを失うも、奇跡的に孤島に不時着したブレイザー119便。一命をとりとめた機長を含む乗客17名だったが、そこは反政府ゲリラが支配する無法地帯だった。共演はNetflix『ルーク・ケイジ』のマイク・コルター、「ドリームプラン」のトニー・ゴールドウィン。監督は「ブラッド・ファーザー」のジャン・フランソワ・リシェ。
  • 翻訳者、映画批評

    篠儀直子

    ただでさえ面白いナショジオチャンネルの『メーデー!』をさらに濃縮したかのような迫真の機内シーン。乗客全員特技を活かして危機を突破、みたいな展開になったら痛快娯楽作だが、その真逆を行く凄いリアリティで、ある意味シミュレーションドラマ的面白さ。航空会社の危機管理担当者が傭兵を雇うのだけファンタジーかと思ったらこれも現実にありうる話だとか。終わり方が示唆するとおりどうも続篇の予定があるらしく、個人的にはこれだけでいいんじゃないかと思うがさてどうだろう。

  • 編集者/東北芸術工科大学教授

    菅付雅信

    ジェラルド・バトラーが製作・主演。被雷した旅客機がフィリピンの反政府ゲリラが支配する島に不時着するというサバイバル・サスペンス。被雷→不時着→ゲリラとの闘いと話は単線的に進み、シナリオに気の利いた工夫はない。また旅客機の描写の多くが安っぽいVFXで、ロケ撮影も画質の低いデジタル撮影のため、映像のテクスチャーを重視する者としてはかなり興醒め。メジャー・スタジオ製の作品ではなく、アクション俳優が製作・主演すると大抵低予算低画質ご都合主義の仕上がりになるという典型。

  • 俳優、映画監督、プロデューサー

    杉野希妃

    大嵐と落雷によって制御不能となった飛行機が不時着した場所は、イスラム過激派がのさばる無法地帯だった。次から次へと降りかかる災難を、屈強な肉体と血走った瞳で生き抜くジェラルド・バトラーはやはり極限状態が似合う男。バトラー演じる機長のバディは移送中の殺人犯という設定が、緊張感を途切れさせない。フィリピンのホロ島が舞台ならば、もう少し踏み込んだドラマを見たかったが、本作はあくまでポップコーン片手に無心で楽しめるエンタメに徹していて、それはそれで良い。

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