赤羽骨子のボディガードの映画専門家レビュー一覧
赤羽骨子のボディガード
丹月正光による同名コミックスをSnow Manのラウール主演で実写映画化。100億円の懸賞金をかけられた女子高生・赤羽骨子を守る幼馴染のボディガード、威吹荒邦を演じる。だが実は荒邦のクラスメイト全員が、骨子を守るために鍛えられたボディガードだったから、さあ大変! 共演は「あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら」の出口夏希、「PLAY! 勝つとか負けるとかは、どーでもよくて」の奥平大兼、「映画 おそ松さん」の高橋ひかる。「変な家」の石川淳一がメガホンをとった。
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ライター、編集
岡本敦史
三池崇史ミーツ学園ラブコメ群像劇という感じの原作はすごく面白くて、版元のサイトでレビューも書いた。漫画表現の魅力にも満ち溢れた作品なので、期待と不安が半々の実写化だったが、まずは予想以上の出来栄え。特に脇のキャストの豪華さ、各キャラのスタイリングの手厚さには驚く。この顔ぶれに惹かれて若い観客が映画館に詰めかけてくれるなら非常に嬉しい。欲を言えば、軽妙さと丁寧さのメリハリ、殴る蹴るだけでなく物体破壊も盛り込んだアクションの多彩さが欲しかった。
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映画評論家
北川れい子
学園の生徒たちの制服は男女とも真っ白な上下に黒いシャツとブラウス。何度もある集団アクションでは当然泥まみれ。そのたびにあらためて白い制服を用意する衣裳部さんの苦労が気になって。さらに言えばラウールほか男子生徒役がほとんど大人顔だけに、学園に紛れ込んだ白いホスト集団にも。と、話の中身より外観ばかりに気をとられ、ビジュアルからして人騒がせ。ともあれここまでぶっ飛んだ設定だと、ただただ呆れて成り行きを観ているだけ。脱力系の笑いもご苦労様。土屋太鳳の大変身はドッキリ級!
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映画評論家
吉田伊知郎
単純明快な基本設定を愚直に実写化し、アクションを的確に見せ、プロフェッショナル学生集団を巧みに描き分けた作劇が成功。ラウールの二枚目半ぶりが予想外に良く、長身を生かした所作がアクションと笑いを弾けさせる。この逸材を日本映画は逃してはならない。土屋太鳳の男装の麗人ぶりも素晴らしく、彼女を見るだけで料金分の価値あり。キラキラ映画の受けの芝居には魅力を感じなかったが、奇想とアクションを前にしたときの攻めの演技は突出。もうバンコランも彼女に演ってほしい。
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