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- 前田亜季
略歴 / Brief history
東京都の生まれ。母といたところをスカウトされ、1992年からCMのモデルとして芸能活動を始める。翌93年、2つ年上の姉・前田愛とマクドナルドのCMで姉妹共演。同じく姉が出演していたフジテレビ『あっぱれさんま大先生』に出演したのち、松岡錠司監督「トイレの花子さん」95でも姉妹共演し、映画初出演を果たす。翌96年は平山秀幸監督「学校の怪談2」で幼馴染を慕う女の子役、金子修介監督「ガメラ2・レギオン襲来」ではガメラの復活を祈る少女役で達者な芝居を見せ、姉に続きジュニアアイドルとして注目を集める。TBS『ひとりぼっちの君に』98の勝ち気な野球少女役などテレビドラマも多く、同局『しおり伝説・スター誕生』99では弱冠14歳で昼帯ドラマの主演をつとめ、挿入曲で歌手としてもデビュー。また『グッバイガール』98のませた娘・ルーシー役で初舞台を踏むなど、順調にキャリアを積んだ。2000年、国の命令で中学生同士が殺し合う深作欣二監督の問題作「バトル・ロワイアル」に出演。ドラマのキーとなる少女・中川典子役をひたむきに好演して飛躍の一作とする。深作の遺作となった続編「バトル・ロワイアルⅡ/鎮魂歌」03にも続けて出演。その間も学業を優先しつつ、BS-i(現・BS-TBS)での放送後に劇場公開された篠原哲雄監督「女学生の友」01、NHK『僕はあした十八になる』01などでヒロインをつとめる。法政大学国際文化学部進学後の05年は、山下敦弘監督「リンダリンダリンダ」で女子高生バンドのドラマー役。非日常的な題材への起用が多かった中、等身大の女の子を活き活きと演じて好評を得る。同年に大学のカリキュラムでボストン留学。成人しても変わらない愛くるしい笑顔は年下の役に適い、06年は須賀大観監督「最終兵器彼女」、後藤憲治監督「水に棲む花」にいずれも女子高生役で主演した。近年は鈴井貴之監督「銀色の雨」09、堀禎一監督「魔法少女を忘れない」11など年相応の役が増えている。本谷有希子作・演出『幸せ最高ありがとうマジで!』08など舞台にも積極的に出演している。
前田亜季の関連作品 / Related Work
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やがて水に歸(かえ)る
制作年: 2017「ありふれた愛に関する調査」などの榎戸耕史監督が「渇きの街」以来20年ぶりに撮り上げた劇場用作品。大学院を中退した石上は同期の矢内からある女に会ってほしいと頼まれる。その女・雛子と石上は、その後も運命に導かれるように二度三度と出会いを繰り返す。出演は「青木ヶ原」の前田亜季、「ベイブルース 25歳と364日」の趙珉和、「セブンティーン、北杜 夏」の寺田農。脚本は「ボーイ・ミーツ・プサン」の窪田信介。榎戸耕史が教鞭をとる桜美林大学映画専修の講師や学生もスタッフとして参加している。