永作博美 ナガサクヒロミ

  • 出身地:茨城県行方郡麻生町(現・行方市)
  • 生年月日:1970年10月14日

略歴 / Brief history

茨城県行方郡麻生町(現・行方市)の生まれ。1989年、フジテレビのバラエティ番組『パラダイスGoGo!!』内のアイドルグループ“乙女塾”メンバーオーディションに合格。松野有里巳、佐藤愛子と3人でユニット“ribbon”を結成して活動を始める。女優としては91年以降、いくつかのテレビドラマに出演し、93年、青山円形劇場の舞台『TIMESLIP黄金丸』に出演。東京に進出してきたばかりで注目されていた劇団☆新感線とribbonのコラボレーションは大いに盛り上がった。95年のribbon解散後は、本格的に女優の道を歩む。96年のTBS『ひとり暮らし』では、常盤貴子演じるヒロインの親友で実は彼女に恋心を感じている役柄を演じて話題となる。同年、ナイロン100℃の舞台『下北ビートニクス』にも出演。ケラリーノ・サンドロヴィッチの独特の笑いの世界を的確に演じ、舞台女優としての才を発揮する。これらの活躍により、アイドルという認識を完全に覆し、以後も、TBS『青い鳥』97、『週末婚』99、日本テレビ『冷たい月』98、『Pure Soul/君が僕を忘れても』01、『伝説のマダム』03、テレビ朝日『婚外恋愛』02などのドラマにコンスタントに出演していく。映画初出演は2003年の黒沢清監督「ドッペルゲンガー」。豊田利晃監督「空中庭園」05、石川寛監督「好きだ、」06、園子温監督「気球クラブ、その後」06などを経て、07年の吉田大八監督「腑抜けども、悲しみの愛を見せろ」では狂った家族たちを見つめる兄嫁役を演じ、キネマ旬報賞、ブルーリボン賞、報知映画賞、ヨコハマ映画祭などの助演女優賞を多数受賞する。井口奈巳監督「人のセックスを笑うな」08、大林宣彦監督「その日のまえに」08、東陽一監督「酔いがさめたら、うちに帰ろう。」10、成島出監督「八日目の蝉」11など、ナチュラルな雰囲気を作り出すことが実に巧みで、テレビ朝日『四つの嘘』08、日本テレビ『曲げられない女』10などのドラマでの現代女性をやや過剰に描いた役柄も、絶妙なさじ加減によってどこかリアルに感じさせる。09年4月、映像作家の内藤まろと結婚し、翌10年に男児を出産した。

永作博美の関連作品 / Related Work

作品情報を見る

  • 朝が来る

    制作年: 2020
    直木賞作家・辻村深月の小説を河瀨直美が映画化したヒューマン・ミステリー。特別養子縁組で男の子を迎え入れた栗原清和・佐都子の夫婦。6年後、生みの母を名乗る女性から「子どもを返してほしい」と連絡が入る。やがて2人の前に、その女性が現れるが……。出演は「八日目の蝉」の永作博美、「嵐電」の井浦新、「志乃ちゃんは自分の名前が言えない」の蒔田彩珠。
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  • ペット2

    制作年: 2019
    「ミニオンズ」を生んだイルミネーション製作のアニメ「ペット」第2弾。飼い主の息子につい過保護になるマックス。マックスから預かったおもちゃを猫屋敷に落としたギジェット。囚われたホワイトタイガーを助けに向かうスノーボール。彼らの大冒険が始まる。前作に引き続き「怪盗グルーの月泥棒 3D」「怪盗グルーのミニオン危機一発」のクリス・ルノーが監督。ジョナサン・デル・ヴァルが共同監督を務める。また、ハリソン・フォードが本作で初めてアニメ声優に挑戦。日本語吹替版ではお笑いコンビ・バナナマンの設楽統と日村勇紀らが続投するほか、内藤剛志、伊藤沙莉、宮野真守らが参加。
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  • 夫婦フーフー日記

    制作年: 2015
    結婚直後に妻の妊娠と悪性腫瘍の発覚が立て続けに起きた夫婦の闘病ブログから生まれた『がんフーフー日記』(小学館・刊)を映画化。映画では死んだはずの妻が夫の前に現れ二人の歩んだ道を振り返り、コミカルなタッチの中にもブログには書かれなかった夫婦の思いや家族の愛を描いていく。監督は「わたしのハワイの歩きかた」「婚前特急」の前田弘二。前田監督に加え「永遠の0」の林民夫が脚本を手がけている。徐々に妻の死を受け入れていく夫を「超高速! 参勤交代」「間宮兄弟」の佐々木蔵之介が、最期まで明るさを見せ死後夫の前に幻影として現れる妻を「八日目の蝉」「人のセックスを笑うな」の永作博美が演じる。
  • ソロモンの偽証 後篇・裁判

    制作年: 2015
    『理由』で第120回直木賞を受賞した宮部みゆきの集大成と謳われるミステリー巨編を、「八日目の蝉」「ふしぎな岬の物語」と国内外から高い評価を受ける成島出監督が映画化。同級生の死をきっかけに混乱する中学校の生徒が、大人たちに見切りをつけ自分たちで真相を突き止めようと学校内裁判を開く。本作の役名と同名でデビューする主演の藤野涼子をはじめ、「アオハライド」の板垣瑞生、「渇き。」の清水尋也ら、渦中の中学生たちと同世代の出演陣が大規模なオーディションから選出された。また、「超高速! 参勤交代」の佐々木蔵之介、「歩いても 歩いても」の夏川結衣、「八日目の蝉」の永作博美らも出演。「ソロモンの偽証 前篇・事件」より続く。
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  • ソロモンの偽証 前篇・事件

    制作年: 2015
    『理由』で第120回直木賞を受賞した宮部みゆきの集大成と謳われるミステリー巨編を、「八日目の蝉」「ふしぎな岬の物語」と国内外から高い評価を受ける成島出監督が映画化。同級生の死をきっかけに混乱する中学校の生徒が、大人たちに見切りをつけ自分たちで真相を突き止めようと学校内裁判を開く。本作の役名と同名でデビューする主演の藤野涼子をはじめ、「アオハライド」の板垣瑞生、「渇き。」の清水尋也ら、渦中の中学生たちと同世代の出演陣が大規模なオーディションから選出された。また、「超高速! 参勤交代」の佐々木蔵之介、「歩いても 歩いても」の夏川結衣、「八日目の蝉」の永作博美らも出演。
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  • さいはてにて やさしい香りと待ちながら

    制作年: 2014
    奥能登の地に焙煎珈琲店が開かれたのをきっかけに知り合った女店主とシングルマザーが、やがて家族のような深い結びつきを持つヒューマン・ドラマ。2011年に世界農業遺産に登録された地域の一つである石川県珠洲市を舞台にしている。監督は、ホウ・シャオシェンやエドワード・ヤンのもと演出を学んだ台湾出身のチアン・ショウチョン。ある理由のため故郷・能登に戻り焙煎珈琲店を開いた女性を「八日目の蝉」「好きだ、」の永作博美が、彼女と彼女の珈琲に出会い笑顔を取り戻すシングルマザーを「アフロ田中」「天使の恋」の佐々木希が演じる。ほか、「希望の国」の村上淳、「釣りバカ日誌」シリーズの浅田美代子、「毎日かあさん」の永瀬正敏らが出演。
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