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- 池松壮亮
略歴 / Brief history
福岡県福岡市の生まれ。児童劇団に所属していた姉と一緒に受けるようにと親に言われたオーディションに合格し、2001年、11歳で劇団四季のミュージカル『ライオンキング』のヤングシンバ役で俳優デビューする。03年にエドワード・ズウィック監督のハリウッド映画「ラストサムライ」で映画初出演。トム・クルーズ演じる主人公と心を通わす少年・飛源役を演じた。冨樫森監督「鉄人28号」05では1万人を超えるオーディションを勝ち抜き、鉄人28号を操縦する金田正太郎役で映画初主演。佐藤純彌監督「男たちの大和/YAMATO」05では、大戦時ではなく現代を描いたパートで船員役を演じる。澤井信一郎監督「蒼き狼・地果て海尽きるまで」06では反町隆史演じるチンギス・ハーンの少年時代。ほか、佐藤信介監督「砂時計」08の夏帆演じる主人公の恋の相手、熊澤尚人監督「DIVE!!」08では主人公の飛び込み選手、深川栄洋監督「半分の月がのぼる空」10では不治の病に冒された少女と恋に落ちる少年役で主演するなど、現代劇の青春映画でも好演が続いた。テレビドラマは、NHK大河ドラマ『義経』05で源頼朝、『風林火山』07で武田信玄の少年期とその息子である武田勝頼の二役を演じたのをはじめ、『ハチロー・母の詩、父の詩』05、『新選組!!・土方歳三最期の一日』06などNHK作品への出演が多い。高校卒業までは地元の学校に通いながら、勉強と俳優業とを両立させていたため、活動は映画や単発ドラマに限られていたが、09年に福岡大学附属大濠高校を卒業すると同時に上京し、日本大学芸術学部映画学科に進学。NHK『とめはねっ!・鈴里高校書道部』10を皮切りに、日本テレビ『Q10』10、テレビ朝日『陽はまた昇る』11など連続ドラマへも出演するようになった。また、三谷幸喜が脚本を手がけたNHKの人形劇『新・三銃士』09では、主人公のダルタニアンの声をつとめている。故郷の福岡を舞台にした平山秀幸監督「信さん・炭坑町のセレナーデ」10では、「ラストサムライ」に続いて二度目となる小雪との共演で、多感な年頃の少年を活き活きと演じてみせた。
池松壮亮の関連作品 / Related Work
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白鍵と黒鍵の間に
制作年: 2023池松壮亮が2人のジャズピアニストを演じた人間ドラマ。ジャズピアニスト志望の博は銀座のキャバレーにふらりと現れた、謎の要望で『ゴッドファーザー 愛のテーマ』を演奏するが、その曲をリクエストでき、演奏を許されている者は限られており……。「素敵なダイナマイトスキャンダル」の冨永昌敬監督がジャズピアニスト・文筆家の南博による回想録『白鍵と黒鍵の間に -ジャズピアニスト・エレジー銀座編-』を映画化。南博がモデルの主人公を“南”と“博”という2人の人物に分け、現実と幻想の間を駆け抜ける狂騒の一夜を描く。サックス奏者の松丸契や歌手のクリスタル・ケイも出演し、演奏シーンに参加している。 -
せかいのおきく
制作年: 2023阪本順治が、先進的な循環型社会を実現していた江戸時代を舞台に、オリジナル脚本で贈るモノクロ時代劇。江戸末期を舞台に、貧乏長屋で暮らす、声を失った武家育ちの娘おきくと、社会の最下層で人々の糞尿を売り買いして生きる青年・中次と矢亮の青春物語。出演は「映画 イチケイのカラス」の黒木華、「ホテルアイリス」の寛一郎、「シン・仮面ライダー」の池松壮亮。美術監督として活躍してきた原田満生が発起人となり、気鋭の日本映画製作チームと世界の自然科学研究者が連携し、様々な時代の“良い日”に生きる人々の物語を映画で伝える“YOIHI PROJECT”の劇場映画第1弾。 -
ちょっと思い出しただけ
制作年: 2022「くれなずめ」の松居大悟が監督・脚本を手掛けたラブストーリー。怪我でダンサーの道を諦めた照生と、その彼女でタクシードライバーの葉。二人を中心に関わる登場人物たちとの会話を通じて、都会の夜に無数に輝く人生たちの機微を繊細かつユーモラスに描く。出演は、「アジアの天使」の池松壮亮、「ボクたちはみんな大人になれなかった」の伊藤沙莉。第34回東京国際映画祭コンペティション部門選出。