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略歴 / Brief history
兵庫県美方郡温泉町(現・新温泉町)の生まれ。本名・山崎まゆみ。幼稚園の頃に学芸会で褒められたことがきっかけで女優に興味を持ち、高校時代にファッション雑誌の読者モデルを経験する。県立浜坂高校卒業後の1990年、宝塚音楽学校に入学。92年に同期40人中40番の成績で卒業すると、78期生として宝塚歌劇団に入団、雪組『この恋は雲の涯まで』で初舞台を踏んだ。その後、月組を経て97年に雪組に異動し、98年の『浅茅が宿』新人公演で初めてヒロインに抜擢され、翌99年より真琴つばさの相手役として月組トップの娘役に就く。2001年に真琴が退団したあとは外部出演等を経て、03年より湖月わたるの相手役として星組のトップ娘役。『王家に捧ぐ歌』のアムネリウス、『花舞う長安』の楊貴妃などを当たり役としたが、05年の『長崎しぐれ坂』をもって宝塚を退団する。退団後の初の大きな仕事は、山田洋次監督「武士の一分」06で演じた、木村拓哉扮する盲目になった武士の妻の役。夫の名誉と家計を支えるために心身を投げ打つ新妻を、生来の美貌が醸し出す新鮮な色香を滲ませて好演し、キネマ旬報賞新人女優賞のほか日本アカデミー賞、毎日映画コンクール、ブルーリボン賞、ゴールデンアロー賞など多くの新人賞を獲得する華々しい映像デビューを飾った。映画2作目の朝原雄三監督「釣りバカ日誌18・ハマちゃんスーさん瀬戸の約束」07では、西田敏行、三國連太郎を相手に物怖じせず寺院の娘を演じる。再び山田洋次と組んだ「母べえ」08は、黒澤明作品のスクリプターとして知られる野上照代のノンフィクション『父へのレクイエム』の映画化で、ヒロイン・吉永小百合の義妹・久子に扮し、戦前の日本女性の立居振舞いを丁寧に演じてみせた。09年の瀬々敬久監督「感染列島」では、ウィルス感染が広まる日本に戻って来て、かつての恋人だった医師とともに感染防止に活躍するWHOの専門家を、松岡錠司監督「スノープリンス・禁じられた恋のメロディ」では、頑固一徹な夫に仕えながらも孤児を可愛がる優しい母親を、それぞれ演じる。テレビドラマはNHK『陽炎の辻/居眠り磐音・江戸双紙』07を皮切りに、TBS『あの戦争はなんだったのか・日米開戦と東条英機』08、『そうか、もう君はいないのか』09、NHK『八日目の蝉』10、フジテレビ『美しい隣人』11などに出演。宝塚退団後の舞台に『智恵子抄』06、『LOVE LETTERS』08、『細雪』08・09などがある。
檀れいの関連作品 / Related Work
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沈黙のパレード
制作年: 2022東野圭吾原作、福山雅治主演のミステリー『ガリレオ』シリーズ劇場版第3弾。以前草薙刑事が担当した事件で完全黙秘し無罪となった蓮沼が、再び女子学生殺害事件の容疑者となり黙秘を貫き釈放されたが、何者かに殺され、女子学生の関係者は一様に口を閉ざす。劇場版の前2作「容疑者Xの献身」「真夏の方程式」に続き、監督・西谷弘と脚本家の福田靖がコンビを組む。湯川のバディ的存在の刑事・内海薫役の柴咲コウと、湯川の親友で内海の先輩刑事である草薙俊平役の北村一輝が再集結。他、椎名桔平、檀れい、吉田羊ら豪華キャスト陣が共演。主題歌を福山雅治と柴咲コウによるユニットKOH+が担当。 -
奥様は、取り扱い注意
制作年: 20202017年に放送されたドラマ『奥様は、取扱注意』の劇場版。元特殊工作員の専業主婦・菜美と、菜美の夫で、実は彼女を監視する公安警察の勇輝。ある出来事がきっかけで菜美が記憶喪失になると、二人は名前を変え、地方都市・珠海市で新生活を始めるが……。出演は、「今夜、ロマンス劇場で」の綾瀬はるか、「空母いぶき」の西島秀俊。監督は、「カイジ ファイナルゲーム」の佐藤東弥。80点 -
累 かさね
制作年: 2018松浦だるまの同名コミックを実写映画化。伝説の女優を母に持ち、天才的な演技力がありながら、醜い容姿を恨み続けて生きてきた累。母は累に、キスした相手の顔を奪える不思議な口紅を遺していた。累は、美貌に恵まれながら花開かずにいる女優・ニナと出会う。監督は、「ストロベリーナイト」の佐藤祐市。出演は、「となりの怪物くん」の土屋太鳳、「心が叫びたがってるんだ。」の芳根京子、「破門 ふたりのヤクビョーガミ」の横山裕、「ママレード・ボーイ」の檀れい、「幼な子われらに生まれ」の浅野忠信。 -
ラプラスの魔女
制作年: 2018東野圭吾の同名小説を、「ヤッターマン」以来のタッグとなる三池崇史監督・櫻井翔主演で映画化。自然現象による2つの不審死が連続して発生。警察から調査を依頼された大学教授・青江は事件現場を念入りに検証し、自然科学的見地から事件性を否定するが……。共演は、「ちはやふる」シリーズの広瀬すず、「ぼくは明日、昨日のきみとデートする」の福士蒼汰ほか。脚本は、ドラマ『半沢直樹』の八津弘幸。