工藤夕貴 クドウユウキ

  • 出身地:東京都八王子市
  • 生年月日:1971/01/17

略歴 / Brief history

東京都八王子市の生まれ。父は歌手の井沢八郎(2007年死去)だったが、1983年に渋谷でスカウトされて芸能界入りしてからも、本人の意向によりしばらくは井沢の娘であることを公表せずに芸能活動を行なった。ハウス食品のインスタントラーメンのCMで“お湯をかける少女”のキャッチコピーとともに注目されたのを契機に、翌84年の石井聰亙監督「逆噴射家族」で映画デビュー。その挿入歌の『野生時代』で歌手デビューも果たし、大型アイドルとして売り出された。85年の相米慎二監督「台風クラブ」では、台風の接近とともにやり場のない苛立ちや焦燥感にとらわれる中学生たちのひとりに扮し、絶賛を浴びる。以降も栗山富夫監督「祝辞」85、中田新一監督「本場ぢょしこうマニュアル・初恋微熱篇」87などで女優として成長を遂げ、89年には「台風クラブ」を見たジム・ジャームッシュ監督に請われて、永瀬正敏とともにアメリカ映画「ミステリー・トレイン」に出演。それ以前からも海外作品への出演を強く望んでいた工藤だったが、カンヌ国際映画祭にも出品された本作で一躍海外からの注目も集めた。91年には今井正監督の遺作「戦争と青春」に、現代の女子高生と戦火を生き抜いた叔母の青春時代の一人二役で主演。報知映画賞とブルーリボン賞の主演女優賞を受賞した。その後は本格的に海外進出を模索し、95年製作のアメリカ映画「ピクチャー・ブライド」(日本公開は96年)でハリウッド進出。以降はアメリカを拠点にした女優活動となり、「ヒマラヤ杉に降る雪」99、「SAYURI」05、「ラッシュアワー3」07などハリウッドの話題作を中心に出演を重ねた。その間の95年に「ピクチャー・ブライド」の撮影中に知り合ったハワイ在住の会社員と結婚したが、3年後に離婚。2005年頃からは日本に戻ってくることも多くなって、「L change the WorLd」08などの日本映画や、舞台、情報番組出演なども精力的にこなした。現在は富士山麓に居を移し、日本を活動拠点としている。

工藤夕貴の関連作品 / Related Work

作品情報を見る

  • ウィーアーリトルゾンビーズ

    制作年: 2019
    第35回サンダンス映画祭で審査員特別賞を受賞した長久允監督による長編デビュー作。両親が死んでも泣くことができず、まるでゾンビのように感情を失った4人の少年少女たち。音楽バンドLITTLE ZOMBIESを結成した彼らは、やがて予想もしない運命に翻弄されていく。出演は「旅猫リポート」の二宮慶多、TV『偽装の夫婦』の水野哲志、似顔絵師としても活動中の奥村門土、「クソ野郎と美しき世界」の中島セナ、「超高速!参勤交代」シリーズの佐々木蔵之介、「青の帰り道」の工藤夕貴、「斬、」の池松壮亮。
    81
  • 青の帰り道

    制作年: 2018
    「不能犯」の真野恵里菜主演の青春群像劇。東京近郊の町で高校卒業を控えた7人の若者たち。3年後、夢に挫折する者、希望を見失う者、予期せぬことに苦しむ者……再び“あの場所”に戻った彼らの胸に宿る思いとは……。第18回ニッポン・コネクション出品。共演は、「南瓜とマヨネーズ」の清水くるみ、「虹色デイズ」の横浜流星、「羊と鋼の森」の森永悠希、「走れ!T校バスケット部」の戸塚純貴、「母さんがどんなに僕を嫌いでも」の秋月三佳、「人狼ゲーム クレイジーフォックス」の冨田佳輔。監督は、「オー!ファーザー」の藤井道人。
    90
  • 俳優 亀岡拓次

    制作年: 2016
    演劇ユニット『TEAM NACS』の一員で「新宿スワン」他に出演する安田顕を主演にした、「ウルトラミラクルラブストーリー」の横浜聡子監督6年ぶりの長編。地味な生活を続ける脇役俳優が恋をしたことから、彼の人生が動き始める。パフォーマンスグループ『鉄割アルバトロスケット』を主宰する戌井昭人の同名小説を原作にしている。主人公が恋する居酒屋の若女将を「グッモーエビアン!」の麻生久美子が、大女優を「魂萌え!」の三田佳子が演じる。また山崎努、新井浩文、染谷将太、映画監督の大森立嗣が主人公を起用する監督たちとして出演している。劇場公開に先駆け、第28回東京国際映画祭アジアの未来部門で2015年10月25日、30日に上映された。
    70
  • この国の空

    制作年: 2015
    「共食い」「ヴァイブレータ」など数々の名作の脚本を手がけてきた荒井晴彦が、「身も心も」以来となる監督を務め、芥川賞作家・高井有一が太平洋戦争末期の庶民の暮らしを繊細かつ大胆に描いた小説を映画化。日に日に戦況が悪化し不安な思いが去来する中、東京から妻子を疎開させた一人暮らしの隣人の世話をする少女が次第に女に目覚めていく様子を描く。婚期を迎えた少女を「私の男」の二階堂ふみが、赤紙を免れた隣人を「地獄でなぜ悪い」の長谷川博己が、少女の母親を「ヒマラヤ杉に降る雪」の工藤夕貴が演じる。終戦70周年記念作品。
    60
  • りんごのうかの少女

    制作年: 2013
    「ウルトラミラクルラブストーリー」の横浜聡子監督が、りんご農家の少女の多感な思春期を描いたドラマ。弘前市のPRを目的に、同市役所若手職員による職員提案型の政策研究事業の一環として制作された。主演はご当地アイドルグループ“りんご娘”のとき。工藤夕貴と永瀬正敏が「ミステリー・トレイン」以来の共演を果たした。
  • カラカラ

    制作年: 2012
    「Keiko」のクロード・ガニオン監督が、沖縄を舞台に描くロードムービー。元大学教授のカナダ人男性と、夫の暴力に悩む沖縄の主婦との心の交流を綴る。出演は「アメリカ帝国の滅亡」のガブリエル・アルカン、「リミッツ・オブ・コントロール」の工藤夕貴、「パイナップルツアーズ」の富田めぐみ。2013年1月12日より沖縄県・シネマQにて先行ロードショー。

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