解説
「共食い」「ヴァイブレータ」など数々の名作の脚本を手がけてきた荒井晴彦が、「身も心も」以来となる監督を務め、芥川賞作家・高井有一が太平洋戦争末期の庶民の暮らしを繊細かつ大胆に描いた小説を映画化。日に日に戦況が悪化し不安な思いが去来する中、東京から妻子を疎開させた一人暮らしの隣人の世話をする少女が次第に女に目覚めていく様子を描く。婚期を迎えた少女を「私の男」の二階堂ふみが、赤紙を免れた隣人を「地獄でなぜ悪い」の長谷川博己が、少女の母親を「ヒマラヤ杉に降る雪」の工藤夕貴が演じる。終戦70周年記念作品。
ユーザーレビュー
「この国の空」のストーリー
1945年、戦争末期の東京・杉並区。度々空襲の脅威にさらされまともな食べ物も手に入らない中、19歳の里子(二階堂ふみ)は母(工藤夕貴)や叔母とともに健気に暮らしていた。隣りに住む市毛(長谷川博己)が弾くヴァイオリンの音色が聞こえてくるとき、里子は心なごませることができた。市毛は徴兵検査の結果丙種となり赤紙を免れ、妻子を疎開させ一人東京に残っていた。戦況は日を追うごとに悪化。終戦は間近だという噂もあるが、到底結婚など望めそうもなくこのまま戦争で死んでいくのかもしれないという不安を抱える里子。一人で暮らす市毛の身辺の世話をしていくうちに、いつしか里子の中の女が目覚めていく――。
「この国の空」のスタッフ・キャスト
スタッフ |
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キャスト | 役名 |
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「この国の空」のスペック
基本情報 | |
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ジャンル | ドラマ |
製作国 | 日本 |
製作年 | 2015 |
公開年月日 | 2015年8月8日 |
上映時間 | 130分 |
製作会社 | 「この国の空」製作委員会 |
配給 | ファントム・フィルム |
レイティング | 一般映画 |
アスペクト比 | アメリカンビスタ(1:1.85) |
カラー/サイズ | カラー/ビスタ |
音量 | 5.1ch |
公式サイト | http://kuni-sora.com/ |
コピーライト | (C)2015「この国の空」製作委員会 |
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