稲垣吾郎 イナガキゴロウ

  • 出身地:東京都板橋区
  • 生年月日:1973/12/08

略歴 / Brief history

東京都板橋区の生まれ。姉が応募したジャニーズ事務所のオーディションを機に、1987年に結成された“SMAP”のメンバーに選ばれ、芸能活動を開始する。89年、NHK連続テレビ小説『青春家族』では、当時はまだ珍しかったパソコン好きなヒロインの弟を初々しく好演。90年の和泉聖治監督「さらば愛しのやくざ」では、物語の鍵を握る薬物中毒の少年を鮮烈に演じた。91年、SMAPは『Can't Stop(Loving)』でCDデビュー。以降『$10』『がんばりましょう』『夜空ノムコウ』『世界に一つだけの花』などのヒット曲を次々と放つ国民的グループに成長し、メンバー個々の活動で切磋琢磨しつつ、96年より放送中のフジテレビのバラエティ『SMAP×SMAP』など、グループでも多方面で活躍する。また、早くから俳優としての個人活動が多く、和泉監督「プライベート・レッスン」93で映画初主演。メンバー勢揃いの大森一樹監督「シュート!」94を経て、岡村俊一監督「スーパー・スキャンダル」96では、芸能界を飄々とのし上がる青年を快演した。テレビドラマでも、フジテレビ『二十歳の約束』92、『ソムリエ』98、『ブスの瞳に恋してる』06、テレビ朝日『東京大学物語』94、『最高の恋人』95、NHK『陰陽師』01、『Mの悲劇』05、『佐々木夫妻の仁義なき戦い』08など多数に主演。シリアスからコメディまで多彩な役柄をこなし、テレビ朝日で『名探偵明智小五郎シリーズ』98~00、フジテレビで『金田一耕助シリーズ』04~09と、日本を代表する二大名探偵を両方演じた希有な存在ともなった。2004年、三谷幸喜が自作戯曲を脚色した星護監督「笑の大学」に喜劇作家役で主演。戦争へと突き進む時代を背景に、笑わぬ検閲官役で立ちはだかる役所広司を相手に“笑い”をめぐる激しい攻防を展開した。さらに10年、三池崇史監督「十三人の刺客」では、役所率いる刺客たちが命を懸けるに値する冷血な暴君をニヒルかつ妖艶に怪演し、毎日映画コンクールの男優助演賞を受賞。同年のフジテレビ『流れ星』の妹をねじれた愛で縛る病的な兄役も好評を得た。『広島に原爆を落とす日』97、『ヴァージニア・ウルフなんかこわくない?』06、『象』10、『泣き虫なまいき石川啄木』11など、舞台での評価も高い。

稲垣吾郎の関連作品 / Related Work

作品情報を見る

  • あんのこと

    制作年: 2023
    実在する1人の少女の壮絶な人生を綴った新聞記事に着想を得た人間ドラマ。売春とドラッグに溺れ、荒んだ生活を送る20歳の杏は、刑事の多々羅に補導されたことがきっかけで更生の道を歩み出す。ジャーナリストの桐野も加わり、少しずつ変わり始めるが……。出演は、ドラマ『不適切にもほどがある!』の河合優実、「さがす」の佐藤二朗、「正欲」の稲垣吾郎。監督は、「映画 ネメシス 黄金螺旋の謎」の入江悠。
  • 風よ あらしよ 劇場版

    制作年: 2023
    大正時代の女性解放運動家・伊藤野枝を描き第55回吉川英治文学賞を受賞した村山由佳の評伝小説原作、吉高由里子主演の2022年放送のNHKドラマを映画化。家のための結婚を蹴り上京した伊藤野枝は、青鞜社に入り婦人解放を訴え、波乱に満ちた人生を歩むが……。吉高由里子が主演した2014年NHK 朝の連続テレビ小説『花子とアン』のディレクターを務めた柳川強が演出を手がけ、2016年放送のTBSドラマ『毒島ゆり子のせきらら日記』で第35回向田邦子賞を受賞した矢島弘一が脚本を担当。短くも激しい人生を送る伊藤野枝を吉高由里子が、平塚らいてうを松下奈緒が、野枝の第一の夫であるダダイスト・辻潤を「正欲」の稲垣吾郎が、後のパートナーとなる無政府主義者・大杉栄を「福田村事件」の永山瑛太が演じる。
  • 正欲

    制作年: 2023
    『桐島、部活やめるってよ』『何者』などを手がけた作家・朝井リョウの第34回柴田錬三郎賞受賞作を「前科者」の岸善幸監督が映画化した群像劇。家庭環境も容姿も性的指向も異なる5人の距離が少しずつ縮まり、ある事件をきっかけにそれぞれの人生が交差する。岸監督がメガホンを取った「あゝ、荒野」やドラマ版『前科者 -新米保護司・阿川佳代-』の脚本を手がけた港岳彦が、岸監督と再びタッグを組む。「窓辺にて」の稲垣吾郎、「ミックス。」の新垣結衣らが出演、生きていくための原動力が“当たり前”とは違う形である人たちの人生を浮かび上がらせる。
  • 窓辺にて

    制作年: 2022
    「猫は逃げた」の今泉力哉が完全オリジナル脚本で描く大人のラブストーリー。フリーライターの市川は、編集者の妻・紗衣が担当している作家と浮気しているのを知っているが、彼女には言えずにいる。また、浮気を知ったときに芽生えたある感情にも悩んでいた。出演は、「ばるぼら」の稲垣吾郎、「母性」の中村ゆり、「ホリック ×××HOLiC」の玉城ティナ。
  • ばるぼら

    制作年: 2019
    手塚治虫が1970年代に発表した大人向け漫画を、稲垣吾郎&二階堂ふみW主演で手塚眞監督が実写化。ある日、人気小説家・美倉洋介は酔払った少女ばるぼらに出会い、家に連れて帰る。大酒飲みで自堕落な彼女だったが、美倉は奇妙な魅力を感じ追い出せずにいた。共演は「柴公園」の渋川清彦、「いちごの唄」の石橋静河。第32回東京国際映画祭コンペティション部門正式招待作品。
  • 海辺の映画館 キネマの玉手箱

    制作年: 2019
    大林宣彦監督が20年ぶりに出身地である広島県尾道でメインロケを敢行、戦争や映画の歴史を辿るファンタジー劇。尾道の海辺にある映画館が閉館の日を迎え、日本の戦争映画大特集のオールナイト興行を見ていた3人の若者がスクリーンの世界へタイムリープする。大林作品に多数出演する厚木拓郎と細山田隆人、「武蔵 -むさし-」に主演した細田善彦が銀幕の世界にタイムリープし移動劇団『桜隊』の運命を変えようとする3人の若者を、『桜隊』の看板女優を「野のなななのか」「花筐/HANAGATAMI」と近年の大林作品を支える常盤貴子が演じる。第32回東京国際映画祭Japan Now部門にてワールドプレミア上映、大林監督に特別功労賞が授与された。
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