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- 宮川一朗太
略歴 / Brief history
東京都新宿区の生まれ。武蔵高校在学中に東京芸術学院で演技を学び、1982年、森田芳光監督「家族ゲーム」のキャスト・オーディションで、約3,000人の応募者の中から合格。松田優作演じる風変わりな家庭教師の指導によって成長する中学生・沼田茂之役に選ばれ、主演デビューを飾る。数々の映画賞を総なめにする高い評価を受けた同作で、宮川自信も日本アカデミー賞新人俳優賞を受賞するなど、若手俳優のホープとして大きな注目を集めた。以後も、桃井かおり主演のTBS『共犯の女たち』84への助演などを経て、同局『アイコ17歳』『ぼくたちの疾走』84、フジテレビ『青い瞳の聖ライフ』84といった、等身大の高校生などを描いたテレビドラマに相次いで重要な役どころでキャスティングされる。高校卒業後は早稲田大学第一文学部演劇科に進学するが、のち90年に中退。その間も、大林宣彦監督「姉妹坂」85で、四姉妹の三女・沢口靖子にプロポーズする京扇子の老舗の息子を演じたほか、原田眞人監督「おニャン子・ザ・ムービー/危機イッパツ!」86、中田新一監督「本場ぢょしこうマニュアル・初恋微熱篇」87などで好助演を見せる。柔和なルックスを活かした好青年から、そのイメージを逆手にとった悪役まで幅広くこなし、NHK『京、ふたり』90、フジテレビ『しゃぼん玉』91、日本テレビ『いとこ同士』93、テレビ朝日『新・女弁護士朝吹里矢子』94~96など、テレビドラマを中心に名バイプレイヤーとして活躍。映画でも、デビュー作で出会った森田監督からは折々で起用され、2010年の「武士の家計簿」では加賀藩の重役を演じて貫録を示す。テレビドラマはほかに、TBS『コンビにまりあ』01、『華麗なる一族』『キッパリ!』07、『JIN/仁』11や、各局の2時間サスペンスなど。競馬への造詣が深く、関西の競馬番組の司会も長くつとめた。
宮川一朗太の関連作品 / Related Work
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こわれること いきること
制作年: 2022東日本大震災で家族を失い、介護施設で働く女性の姿を通して、高齢化社会の生き方や人間の尊厳に迫ったヒューマンドラマ。家族を震災で亡くした遥は、たった一人、介護施設で働きながら生きていた。そこへ、高校時代の恩師・小田由美子が入所してくるが……。出演は「オカムロさん」の吉田伶香、「銀平町シネマブルース」の藤田朋子。 -
虎の流儀 激突! 燃える嵐の関門編
制作年: 2022原田龍二が演じる義理人情に厚いヤクザの主人公・車田清(くるまだきよし)が、弱きを助け強きをくじく、痛快任侠映画のシリーズ第2作目。他人様のやっかいごとを解決するべく全国を行脚する清は、怒りが沸点に達すると、“虎”のごとく暴れまわる堅物で昭和な男。2作目では、北九州・下関を舞台に、海の埋め立てによる空港建設をめぐり、地元の漁師や代議士ら一般人(カタギ)をも巻き込んだ紛争に立ち向かう。終盤の爆破シーンやカーアクションも大きな見どころ。第1作目の東海死闘編に続き、川野太郎、つまみ枝豆、薬師寺保栄、渡辺裕之らが出演。ヒロインには、森脇英理子。その他、木下隆行、はいだしょうこ、東根作寿英、宮川一朗太、石倉三郎、六平直政、平野貴大、さらにせんだみつお、楽しんご、といった個性的な俳優が暴れ回る。 -
おかあさんの被爆ピアノ
制作年: 2020広島で被爆したピアノをトラックに載せて全国を回る活動をしている調律師の実話を基にしたヒューマンドラマ。東京生まれの大学生・菜々子は、母・久美子が被爆ピアノを寄贈したことを知る。被爆ピアノコンサートに行った菜々子は、自身のルーツを辿っていく。出演は、「Fukushima 50」の佐野史郎、「舞妓はレディ」の武藤十夢。監督・脚本は、「美しすぎる議員」の五藤利弘。2020/7/17より広島先行公開 -
未来へのかたち
制作年: 2019「海すずめ」の大森研一監督が焼き物の里である愛媛県砥部町を舞台に描く人間ドラマ。りゅうせい窯の主人・竜青は聖火台デザインコンペを勝ち抜き、磁器製の聖火台制作にりゅうせい窯一家で挑むことに。そのためには対立する父や窯元たちの技術が必要だった。大森監督は砥部町出身で、愛媛県砥部焼観光大使を務めており、現存する陶石採掘場や実際の窯元、焼き物などを撮影に使用している。主人公の竜青を「ねこあつめの家」の伊藤淳史が、兄・竜哉を「Fukushima 50」の吉岡秀隆が、竜青の父・竜見を「家族はつらいよ」シリーズの橋爪功が演じる。2020年6月愛媛先行公開、7月3日より全国公開予定を延期。 -
スタートアップ・ガールズ
制作年: 2019「君の名は。」の上白石萌音と「50回目のファーストキス」の山崎紘菜がW主演する青春ドラマ。自由奔放な大学生企業家・光の事業をサポートすることになった安定志向のOL・希。正反対な二人はぶつかり合いながら、ビジネスパートナーとして成長していく。監督は、「クリーピー 偽りの隣人」共同脚本の池田千尋。80点 -
波乗りオフィスへようこそ
制作年: 2019経営する会社を東京から徳島県美波町に移した吉田基晴の著書『本社は田舎に限る』を原案にした人間ドラマ。大手に押され人材確保が難しくなり、優秀な人材を求め故郷・美波町へ向かった徳永は、町の人々の協力を得ながら奮闘。やがて地域の力にもなっていく。監督は、「オボエテイル」などを手がけ「終わった人」の製作にも参加した、美波町出身の明石知幸。また、同じく美波町出身の赤川修也が撮影を担当。IT 企業社長・徳永を紀行番組『鉄道の旅』シリーズの関口知宏が、徳永をサポートする地元の起業家・岩佐を歌手・作曲家・俳優など多岐に渡り活動する宇崎竜童が演じる。2019年4月5日よりイオンシネマ徳島にて先行公開。80点