めから始まるものでの検索結果

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条件「めから始まるもの」の作品 909件)

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  • メアリー・L・アロエ

  • メアリー・アグネス・ドナヒュー

  • メアリー・アスター

    本名はLucille Vasconcellos Langhanke。父はドイツ移民で、娘を映画女優にするのが夢だった。20年、シカゴからニューヨークへ、撮影所の近くを選んで移り住む。リリアン・ギッシュと親しいカメラマン、チャールズ・アルヴィンの紹介で、D・W・グリフィスのテストを受けるが、失敗。フェイマス・プレイヤーズと、ドイツ語版製作者の名目で入った父の売りこみで6カ月の契約を結ぶが、3本に端役出演しただけで終わる。アルヴィンの紹介で2巻物に主演し、フェイマス・プレイヤーズと、一年間週給500ドルで再契約。翌年、ジョン・バリモアに認められ、WBの「ボー・ブラムメル」(24)でチャンスをつかむ。彼女の回想録 “My Story”(59)によれば、この共演が縁で、バリモアと愛し合うようになったという。29年には週給4000ドルでフォックスのトップ・スターとなるが、トーキーのテストに失敗。2000ドルで出演交渉を受けるが拒否し、フロレンス・エルドリッジのすすめで舞台に立つ。“Among the Married”のロサンジェルス公演が好評で再起、「猛獣と令嬢」(30)に主演する。35年、二度目の夫フランクリン・ソープと離婚。長女マリリンの養育権をめぐって争い、30年代最大のスキャンダルと評されたが、「孔雀夫人」(36)、「ゼンダ城の虜」(37)、「颱風」(37)の好演で女優生命を保つ。40年代に入っても「マルタの鷹」(41)の悪女ブリジット・オショネシー、「若草物語」(49)の母親など、幅広い役柄で活躍。41年の「偉大な嘘」でアカデミー助演女優賞を受賞した。また、女流作家として、“Image of Kate”などの作品を発表している。28年、監督のケネス・ホークスと結婚、30年、離婚。31年ソープと結婚。36年、マニュエル・ド・カンポと結婚、41年離婚。一子アンソニー。45年トーマス・ウィーロックと結婚。55年離婚。87年9月25日に死去。

  • メアリー・アリス

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  •   高度な技術を持つ地球外戦士“プレデター”を描いた人気シリーズ「プレデター」。その最新作として、キャストにエル・ファニングを迎えるとともに「プレデター:ザ・プレイ」のダン・トラクテンバーグが監督を務め、シリーズで初めてプレデターを主人公に据えて戦いの物語を紡いだ「プレデター:バッドランド」が、11月7日(金)より日米同時公開される。ティザーポスターと特報映像が到着した。     掟を破り、生存不可能な〈バッドランド〉に追放された若きプレデター。過酷な旅を続ける中で、協力者となる女性(エル・ファニング)に出会い、さらに最凶の敵と遭遇する──。狩られる側となった若きプレデターは生き残れるか? 激闘から目が離せない。   https://www.youtube.com/watch?v=9LgkgZ7-3L0   「プレデター:バッドランド」 監督:ダン・トラクテンバーグ 出演:エル・ファニング 原題:『Predator: Badlands』 配給:ウォルト・ディズニー・ジャパン ©2025 20th Century Studios. All Rights Reserved.
  •   永井三郎の漫画を原作に、平成の閉鎖的なド田舎に暮らす少年たちのひと夏を描き、2024年9月より放送された青春ドラマシリーズ『スメルズ ライク グリーン スピリット』。そこに新たなシーンを加えて再編集した劇場版が、6月より全国公開される。ポスタービジュアル(写真撮影は枝優花)が到着した。     三島フトシは髪が長くてなよなよしているという理由から、クラスメイトでバスケットボール部員の桐野マコトが率いるグループにいじめられている。抵抗する術のない三島は、隠れて口紅を塗ったり女性用の服を着たりして“カワイイ自分に変身する”ことで、辛い日々を耐えていた。そんなある日、屋上にいた三島は、以前になくした口紅を桐野が自分の唇に塗ろうとしているところを目撃する。 三島がアイデンティティに目覚めていく中、“本当の自分”を隠して学校生活を送る桐野、いじめグループの一人でなぜか三島に強く当たる夢野太郎、やたらと三島を気にかける新任の社会科教諭・柳田の秘めた感情も次第に明らかに──。 三島フトシ役を『あなたの番です』『First Love 初恋』「あのコはだぁれ?」の荒木飛羽、桐野マコト役を『低体温男子になつかれました。』の曽野舜太、夢野太郎役を「恋わずらいのエリー」の藤本洸大、柳田役を「ツーアウトフルベース」の阿部顕嵐が務める。 5月26日(月)には完成披露上映会を行い、キャストとスタッフが登壇することも決定。詳細は映画公式サイトでチェックを。   〈コメント〉 荒木飛羽(三島フトシ役) 映画化が決まり、驚きと嬉しさでいっぱいです! 特に、三島と桐野が初めて心を通わせる屋上のシーンは、スクリーンで観るのが楽しみで仕方ありません! この物語が、誰かの心に寄り添うきっかけになれば嬉しいです。ぜひ劇場でご覧ください! 曽野舜太(桐野マコト役) 『スメルズ ライク グリーン スピリット』が映画になります! 再び桐野マコトとして皆さんの前に立てることが、本当に嬉しいです。 スクリーンで観ることで、桐野と母の静かな対話や、何気ない瞬間の中にある繊細な感情が、より深く届けられると思います。 人を想うことの形や温度を、劇場で感じていただけたら嬉しいです。 藤本洸大(夢野太郎役) 夢野太郎役、藤本洸大です。 映画化されると聞き、本当に嬉しく思います。 僕が一番青春を感じた三島と桐野が自転車を漕いでいるシーンを大きなスクリーンで観られることが楽しみです! 何よりも、夢野というキャラクターと向き合った日々は、僕にとっても大切な時間だったので、さらに多くの方にこの作品を届けられたら良いなと思っています。 ぜひ劇場にて、皆様それぞれがこの作品から感じ取れたものを心に刻んでいただけたら嬉しいです。 阿部顕嵐(柳田役) 皆さんが観てくださったから映画化します、ありがとうございます。 映画に向けて新しいシーンの撮影をしたんですけど、久しぶりにスタッフの皆さんと会えて、楽しく素敵に撮ってもらえました。 あの少し影がある綺麗な夏を大きなスクリーンで観れるのが僕も今から楽しみです。 是非お楽しみに! 澤田育子監督 作品を装い新たにスクリーンに投映できること、非常に嬉しく思います。 誰かのことを思ったり、誰かのことを思うが故に自分と闘ったり、誰かにとっての「正しさ」が誰かの「痛み」であったり。 豊かで自由な大自然薫る中で、迷いながら、願いながら、どうしようもない息苦しさで踠き続ける。 不器用に、真っ直ぐに、時に残酷に、滑稽に。 けれど。誰かを思う根底には、優しい風が流れている。 優しい風がいっぱい集まって、世界が平和でありますように。 もしかしたら、誰もが自己を投影できる物語なのかもしれません。 スクリーンで御覧いただけたら幸いです。 惜しみない愛と技術で尽力してくれたスタッフ&キャストに、最大級の感謝です。 thanks & love!   「劇場版 スメルズ ライク グリーン スピリット」 原作:永井三郎(コミックBe「スメルズ ライク グリーン スピリット」/ふゅーじょんぷろだくと刊) 出演:荒木飛羽、曽野舜太、藤本洸大、阿部顕嵐 監督:澤田育子 脚本:新井友香 音楽:中村中 製作プロダクション:スタジオブルー 製作:「劇場版 スメルズ ライク グリーン スピリット」製作委員会 配給:ポニーキャニオン ©「劇場版 スメルズ ライク グリーン スピリット」製作委員会 公式サイト:https://slgs-movie2025.ponycanyon.co.jp
  • 青春の空を滑走した先で、痛みの重さを知る マリアのブログを通して、自然豊かなノルウェーの農場で可能な限り自給自足の生活を送るペイン家の生き方に魅了されたというシルエ・エヴェンスモ・ヤコブセン監督。作品としては完成しなかったものの、かつて一家にカメラを向けた経験を持つ。そんな彼女が10年ぶりにニックらと再会。大切な人を失った彼ら彼女らに寄り添いながら撮影を続け、今作を完成させた。 森の木を切り、畑を耕し、家畜を育て、家族で語り、笑い合っていたペイン家。その創造的で完璧な生活のバランスは、マリアの死によって大きく崩れる。父ニックは、最愛のパートナーを失った悲しみに加え、ホームスクールを続けることについての不安や経済的な圧迫、異国で暮らし続けることの寂しさに悩む。長女のロンニャは妹や弟たちの力になれないことを気に病んでいる。次女フレイアは笑いを忘れてしまった父のことを気遣う。 やがて、維持できなくなった農場を離れ、新しい家で暮らし始めた一家に少しずつ変化が現れる。フレイアは小学校に通いだし、先生や同級生たちと新しい人間関係を築く。その姿を見ていると、「誰にも支配されず、何ものにも捉われず自由と愛に満ちた人生を送りたい」と語っていたマリアの理想は、家族という関係のなかだけで実現するのではなく、外に向かっても広く開かれているのだということがわかる。もちろん、新しい世界でタブレットPCやインターネットゲームにふれてしまった子どもたちは、父や母の求めた生活から離れてしまうかもしれない。しかし、マリアの言葉や写真が随所に挟み込まれるこの映画を見ていると、家族を結びつけている〝愛〞に立ち返れば、きっとどんなことでも乗り越えていけるはずと思えてくる。 文=佐藤結 制作=キネマ旬報社(「キネマ旬報」2025年5月号より転載) https://www.youtube.com/watch?v=v3Ljd1sY3LE   「ただ、愛を選ぶこと」 【あらすじ】 ノルウェー人のマリアとイギリス人のニック。自然のなかで自由に生きようと決めたふたりは、4人の子どもたちとともに森に囲まれた農場で豊かな時間を送っていた。しかし、一家の中心で写真家として家計を支えていたマリアの突然の死によって、彼女の連れ子だったロンニャは実の父と住むことを選択。ニックと3人の子どもたちも大きな変化を迫られる。 【STAFF & CAST】 監督:シルエ・エヴェンスモ・ヤコブセン 出演:ニック・ペイン、ロンニャ、フレイア、ファルク、ウルヴ ほか 配給:S・D・P 2024年/ノルウェー/84分/Gマーク 4月25日より全国にて順次公開 © A5 Film AS 2024 公式HPはこちら  
  • 青春の空を滑走した先で、痛みの重さを知る 理想とは程遠い大学生活を送る小西徹(萩原利久)。それでもバイト仲間のさっちゃん(伊東蒼)、ポジティブな友人の山根(黒崎煌代)と過ごす日々はそこそこ楽しい。そうした中、学食でひとり蕎麦をすする凜々しい桜田花(河合優実)と知り合い、急接近。それを感じ取ったさっちゃんは、意を決して小西に告白するが、その想いは実らず。やがて桜田は小西の前から姿を消す――あらすじに何気なく目を通し、大学生の青春と恋愛に、ちょっとミステリーを利かせたヤツだとわかった気になる。だがその慢心は、観始めてすぐに砕かれる。若者らしく尖った挙動と斜めに切り込むおしゃべり、それに呼応した突発的カッティングとカメラアングル。ジャルジャル福徳秀介のデビュー小説を映画化した「今日の空が一番好き、とまだ言えない僕は」は、ありきたりでない世界を立ち上げていく。 そうした刺激が上滑りすることはない。ベースは若者たちのシリアスな葛藤だ。それぞれの関係が曇り出す中、それでも映画は独自の感性を行く。小西と桜田がおかしなメニューの喫茶店をめぐって交わすやりとり、小西と山根が仲直りしてすするカップラーメン、悲しみを受けて小西に怒鳴りながらも実は自分に怒っているバイト先の主人(古田新太)。その流れと振幅の妙が、まだ名付けられていない情動となる。苦悩や挫折の定番劇という認識で入ると、思いがけず遠くへ、深くへ連れていかれる。縦横無尽にして、きちんと痛い。大九明子監督の懐の深さを思い知る。 柱となるのは、さっちゃん、桜田、小西にそれぞれ用意された長い長い語りのシーン。その表情と、乱高下しながら押し寄せる思いに、こちらの疎遠だった感情のフタも開けられてしまった。その日の空を、覚えておきたい。 文=広岡歩 制作=キネマ旬報社(「キネマ旬報」2025年4月号より転載) https://www.youtube.com/watch?v=jjtMa4wZHi4&t=3s 「今日の空が一番好き、とまだ言えない僕は」 【あらすじ】 冴えないながらもそれなりに楽しい大学生活を送る小西。ある日、お団子頭で凜とした桜田花に目を奪われ、思い切って声をかけたところ急速に意気投合する。桜田は「毎日楽しいって思いたい。今日の空が一番好き、って思いたい」と口にするが、それは小西が亡き祖母から聞いた言葉と同じだった。こうして世界が開けた矢先、衝撃の事態が襲う──。 【STAFF & CAST】 監督・脚本:大九明子 出演:萩原利久、河合優実、伊東蒼、黒崎煌代 ほか 配給:日活 2025年/日本/127分/Gマーク 4月25日より全国にて順次公開 ©2025「 今日の空が一番好き、とまだ言えない僕は」 製作委員会 公式HPはこちら  
  • 興行収入59.6億円の大ヒットを記録し、脚本の野木亜紀子が第98回キネマ旬報ベスト・テン日本映画脚本賞や第48回日本アカデミー賞最優秀脚本賞、監督の塚原あゆ子が第49回報知映画賞など、多数の映画賞を受賞する高い評価を受けた映画「ラストマイル」。流通業界を舞台にしたノンストップ・サスペンスエンタテインメントである本作のBlu-ray&DVDが4月25日にリリースされた。数々の名作ドラマも生み出してきた最強チーム、監督の塚原、脚本の野木、プロデューサーの新井順子の3人が、大ヒットの反響やソフト化での見どころなどを明かした。 お客様へ荷物を届ける過程の最後の区間 "ラストマイル" タイトルの"ラストマイル"とは、物流においてお客様へ荷物を届ける過程の最後の区間。本作は、流通業界最大のイベントの一つ、ブラックフライデーの前夜から4日間の物語を描いている。アメリカの小売業界で最も売り上げが見込めるブラックフライデーは、近年の日本でも年末商戦直前の11月下旬に定着しつつあり、世界規模のショッピングサイトでは大きな売り上げを見込める一大イベント。必然的に荷物の出荷や配送も増え、“ラストマイル”を担う運送業者も大忙しとなる。 物語の舞台は、11 月のブラックフライデー前夜の東京都内。アメリカに本社を持つ世界規模のショッピングサイト『デイリーファスト』(通称デリファス)から配送された段ボール箱が爆発する事件が発生。それは日本中を恐怖に陥れる連続爆破事件の幕開けだった。誰が何のために爆弾を仕掛けたのか、残りの爆弾の数とその在処とは。翌朝、デリファスの巨大物流倉庫のセンター長に着任したばかりの舟渡エレナ(満島ひかり)は、チームマネージャーの梨本孔(岡田将生)と共に、未曾有の事態の収拾にあたる。二人は流通網を止めずに連続爆破を止めることができるのか……。 事件の対応に追われる主人公・舟渡エレナ役に満島ひかり、その部下の梨本孔役に岡田将生。エレナ役は「こんな満島ひかりを見てみたい」という制作陣の思いを込めて、野木が当て書き。事件に関わっているのか不審な行動が多く、表情も言動も変化する真意が見えない謎の多い役。満島にとっても難役だったようだが、彼女ならではの繊細さと大胆さが活かされた愛すべきキャラクターとなっている。エレナの相棒となる孔も、硬軟自在の岡田ならではの幅広い演技力が活かされ、熱意はないが仕事はきっちりこなす今時の若者かつ上司に振り回される姿が見事にハマっている。他に、阿部サダヲ、ディーン・フジオカ、火野正平、宇野祥平、安藤玉恵、丸山智己、中村倫也らが共演。さらに豪華すぎるゲスト俳優も多数登場する。 大ヒット&映画賞受賞の質実共に高い評価を獲得 本作が質実共に高い評価を受けたことについて、塚原、野木、新井の3人は「本当にありがたくて、感謝しかない」と口を揃える。野木は「当初は興収30億円超えたら万々歳という感じだった」、新井は「ロングランヒットになったことも含め、予想外のことばかり。“TVチームによる映画だから映画賞は獲れないだろうと思っていた」とも振り返る。報知映画賞や日本アカデミー賞で監督賞を受賞した塚原は「恐縮しちゃって、逆にどうしよう」と謙遜するが、昨年末公開の映画「 グランメゾン・パリ」、公開中の「ファーストキス 1ST KISS」と、約半年間で3本の劇場映画監督作を大ヒットさせている。たまたま公開が集中しただけで、映画を撮るのは年に1本ペースだというが、ヒットメーカーとなった塚原にとっても、本作のヒットや評価は励みになったようだ。 「ちょっとした自信にはなっていて、本当に嬉しいことです。古い考えかもしれないけど、何を映画やドラマと呼ぶのか、これは本当に映画と言えるのだろうかみたいな葛藤は常にあります。最終的にはソフト化も配信もあるのに、どの画角を目指し、どんな味わいの作品を、お金を払って見てくださる方のために用意すべきか。私だけではなく全てのスタッフや作り手たちが悩んでいると思う。だからこうしてたくさんの方に見ていただき、評価もしていただいて、これでもいいよと皆さんが言ってくれるのなら、映画体験をしてもらうことを第一義に広い意味でエンタメに挑戦できるし、少し前向きな気持ちで取り組むきっかけにはなっている感じです」(塚原) 画期的なシェアード・ユニバース・ムービー 本作はあくまでオリジナル脚本の独立した1本の映画だが、、塚原(監督)、野木(脚本)、新井(プロデューサー)の3人が組んだTVドラマ『アンナチュラル』(18)『MIU404』(20)と世界観を共有するシェアード・ユニバース・ムービーでもある。そのため、法医学ドラマの『アンナチュラル』から石原さとみ、井浦新、窪田正孝、市川実日子、薬師丸ひろ子、松重豊や、警視庁機動捜査隊のドラマ『MIU404』から綾野剛、星野源、橋本じゅん、麻生久美子ら、そして双方から刑事役として大倉孝二、酒向芳などが登場するのも、大きな見どころとなっている。主題歌も2作と同じく米津玄師が本作のために書き下ろし、世界観を盛り上げる。あくまで脇役ながら、豪華キャストが演じる人気ドラマのキャラクターたちの活躍を久々に見ることができるのは、ドラマファンにはたまらない仕掛だった。 塚原はその狙いを「もしも“物流がテーマのオリジナル映画です”と言うだけでは、ここまで多くの人には来ていただけなかったでしょう。でも、この映画を知ってほしい、物流の問題を考えてほしいということが主題なのだとすると、野木さんがよくこういう座組を考えついたなと思います。きっかけはどうであれ、こういうテーマの映画を見るつもりのなかった人に知ってもらうことがいちばんの狙いでしたから」と明かす。しかし、本作はあくまでオリジナルの映画企画として始まったもので、野木によると最初から狙ってやったわけではないという。 「塚原さんの“荷物が爆発する”というアイデアから始まった企画なので、事件が起これば初動捜査をする刑事たちがいて、死人が出れば解剖する人がいるから、以前『アンナチュラル』の次に『MIU404』をやる時に『同じ世界線だったら面白くない?』という発想やったことの延長で、たまたま無理なく事件に絡ませられただけなんです。ドラマを見ていないとわからない映画は嫌だし、そういうことをやりたいわけではなかったので、最初から映画だけで独立したものにしたいとは思っていました。ただ、『アンナチュラル』『MIU404』の続編は難しいけれど、その世界を盛り上げてくれて、続きを楽しみに待ってくれていたドラマファンへの感謝の思いがありましたから、こういう形でもう一度お見せすることができてよかったです」(野木) 塚原が「私もあのキャラクターたちに会いたかった」とも語るとおり、今回はドラマファンだけでなくスタッフたちも『アンナチュラル』『MIU404』のキャラクターたちを愛すればこそ実現したことだが、「企画が通るかもわからないし、スケジュールも確定していないけど、とりあえず登場させて脚本を書いて、役者さんたちがまたやりたいと言ってくださったのも含め、新井さんがスケジュール調整をしてギリギリ実現した」(野木)、「刑事や解剖医が自然と登場する事件もので、無理に見せ場を作っているわけではないから、あのキャストが揃わなければ別の方をキャスティングしても成立すると、いつ撮るのかも配給会社さんも決まっていない中で書いていただき作り始めた、かなり特殊な企画でした」(新井)とも明かすように、今回は決してドラマありきや、マーケティング戦略などによるものではなかったようだが、この画期的なシェアード・ユニバースの成功が、新たな可能性を広げたのではないかとも思う。 豪華版とリミテッドエディションには野木が書き下ろした“noginote”ほか貴重な特典を収録 本作を見て、格安で大量の荷物を配送する流通業界に大きな問題があることに目を向けた人も多いと思う。スマホやPCで簡単に何でも注文できるショッピングサイトがどのように運営されているのか、注文した商品が格安で玄関先に届けられるまでにどんなことが起きているのか。現代社会の問題をあくまでエンタメ作品の中で描くことで、幅広い層に問題定義するのは、社会派エンタメに定評のある野木の真骨頂。シェアード・ユニバースで興味をもたせつつも、流通業界の問題を幅広く知らしめることができ、今作の成功には大きな手応えを感じているのかと思いきや、野木は「宅配便の荷物を一度で受け取るようになったという感想をたくさんいただいたことは嬉しい反響ですし、小さくても大事なことだとは思います。でも、やっぱり上の方というか、構造から変えていかなきゃいけない問題。この作品が果たして上の立場の人々にどれだけ届いたのかということは、やっぱりちょっとまだ遠いんだろうなとは思いました。なかなか世界はそうそう変わらない」と、満足はしていない様子。とはいえ、塚原が「自分自身も出来る限り置き配を選択するようになったし、実際のブラックフライデーの時まで上映されていたので、現実とリンクさせながら見てくれた人もいたのでは」、新井は「荷物を受け取る時に、感謝の言葉を伝えるようになった人は多くなったんじゃないかなという気がします」と、本作のメッセージが届いていることにも期待を寄せていた。 4月25日にリリースされるBlu-ray&DVDは、本編のみの通常版、特典映像ディスクと封入特典が付く豪華版やリミテッドエディションがある。リミテッドエディションには、ステンレスビアタンブラーや「置き配OK!」と書かれたマグネットなど、本作ならではの5つの限定グッズが付く。豪華版とリミテッドエディション共通の特典映像ディスクには、メイキングや満島ひかりと岡田将生の対談などの他、完成披露試写会などイベント映像集も収録。中でも『シェアード・ユニバース プレミア』は、「すごい華やかで豪華」(野木)、「横一列に並んだ姿はワクワクした」(塚原)と語るとおり、満島&岡田はもちろん、石原さとみや綾野剛や星野源など『アンナチュラル』『MIU404』のキャスト陣も一堂に会した貴重なイベント記録で、新井も「あれほどのキャストたちが1日で集まってきてくれたことは奇跡に近い。皆に愛された作品だと実感します」と振り返る。 本作は「何マイル(回)見た!」というリピーターも多かったそうで、作品が愛されたことはもちろんだが、伏線も多いだけに結末を知った上で見直したくなる映画となっている。「エレナの初登場シーンから、彼女がどういう思いでモノレールに乗っていたのか、『ふうー』という深呼吸がどういう意味だったのか、最後までわかった上で見るとその思いがわかる」(新井)、「細かいところまで作りこんでいるので、映像を止めて見ると『ここに何かいる』『なるほど、このカットはこうなっていたんだ』という楽しみ方もできるはず。キャスト陣の芝居でも、例えば『MIU404』の伊吹と志摩は、綾野さんと星野さんがちゃんと3年経たニュアンスのお芝居をしているので、そういうものも細かく見られます」(塚原)と、ソフトで何度も見て欲しいとアピール。 また、豪華版とリミテッドエディションの封入特典ブックレットには、野木自身が書き下ろした自作解説“noginote”をはじめ、塚原監督のコメント、相関図、キャラクター紹介などが掲載されている。特に必見なのは『アンナチュラル』『MIU404』の各BOXセットの封入ブックレットでも好評を博した“noginote”で、2021年に書いたという企画書の冒頭文や主人公の名前の由来、登場キャラクターの設定などが綴られている。物流用語に由来する本作のタイトルに込めた真意など、本作の根幹的な部分や狙いが凝縮された文章で明かされており、作品をより深く理解する上でぜひ読んで欲しいものとなっている。さらに豪華版とリミテッドエディションの本編ディスクには、塚原&野木&新井によるオーディオコメンタリーも収録。そこでは塚原自身による演出解説を含む多くの作品秘話などが、3人のコメンタリーとして語られている。 昨年末に放送された『海に眠るダイヤモンド』も好評を博したが、3人が組む作品への期待はますます高まっている。「周囲の期待が上がっているだけ」(野木)と、3人のスタンスは変わっていないようだが、それぞれ関わってきたすべての作品に思い入れがあるのはもちろんながら、「野木さんの脚本は、私にとってはやっぱり特別ですし、面白い」(塚原)、「力を入れないとできない」(新井)、「このチームのスタッフはしっかりしているので、画のリアリティがあるし、安心できる」(野木)と、特別な思いで取り組み、深い信頼関係で結ばれていることが窺える。3人で飲みながら次回作について話すことも多いようなので、まずは「ラストマイル」を見直して、同チームの新作にも期待したい。 文=天本伸一郎 制作=キネマ旬報社 https://www.youtube.com/watch?v=LS8icydlZRA 「ラストマイル」 ●4月25日(金)Blu-ray&DVD発売(レンタルDVD同時リリース) ▶Blu-ray&DVDの詳細情報はこちら ●リミテッドエディションBlu-ray【数量限定版】 価格:15,400円(税込) ●リミテッドエディションDVD【数量限定版】 価格:14,300円(税込) 【ディスク】<3枚>※本編1枚+特典2枚 ★特典映像★※Blu-ray&DVD共通 ・メイキング  -「ラストマイル」編   -「MIU404」編   -「アンナチュラル」編 ・満島ひかり×岡田将生 最強バディトーク ・ナビ番組「ラストマイル 最強ドリームチーム大集結スペシャル」 ・シェアード・ユニバースプレミア ・完成披露試写会 ・LAST MILE -Premium Talk-   ティザーPV Episode.1 ラストマイル編 Episode.2 MIU404編 Episode.3 アンナチュラル編 ・荷物を繋ごう!リレー ・特報、予告編、TVスポット集 ★特典音声★※Blu-ray&DVD共通 ・オーディオコメンタリー(塚原あゆ子×野木亜紀子×新井順子) ★封入特典★※Blu-ray&DVD共通 ・超豪華オリジナル限定5大特典  ※“シェアードユニバーススペシャルイラスト”が描かれたDAILY FASTデザインBOX 仕様! ステンレス製ビアタンブラー ポップコーンペーパー(2個) クリアカード(2種) 置き配マグネット ・ブックレット(脚本家・野木亜紀子によるライナーノート“noginote”を掲載) ●豪華版Blu-ray 価格:9,680円(税込) ●豪華版DVD 価格:8,580円(税込) 【ディスク】<3枚>※本編1枚+特典2枚 ★特典映像★※Blu-ray&DVD共通 ・『リミテッドエディションBlu-ray』と同仕様 ●通常版Blu-ray 価格:5,280円(税込) ●通常版DVD 価格:4,180円(税込) 【ディスク】<1枚> ★特典映像★※Blu-ray&DVD共通 ・特報、予告編、TVスポット集 ●2024年/日本/本編128分 ●監督:塚原あゆ子  ●脚本:野木亜紀子 ●主題歌:米津玄師「がらくた」  ●プロデューサー:新井順子 ●出演:満島ひかり 岡田将生  ディーン・フジオカ / 大倉孝二 酒向芳 宇野祥平 安藤玉恵 丸山智己   火野正平 阿部サダヲ  「アンナチュラル」 石原さとみ / 井浦新 窪田正孝 市川実日子 竜星涼 飯尾和樹(ずん) / 薬師丸ひろ子 松重豊  「MIU404」 綾野剛 星野源 / 橋本じゅん 前田旺志郎 / 麻生久美子 ●発売元:TBSスパークル 発売協力:TBSグロウディア 販売元:TCエンタテインメント ©2024 映画『ラストマイル』製作委員会