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アメリカ第3の大都市シカゴのリアルな社会情勢を背景に、ダークヒーロー的な巡査部長ハンク・ボイトが率いるシカゴ警察21分署特捜班の刑事たちの活動をハードに描く警察サスペンスドラマ『シカゴ P.D.』。そのシーズン8のDVDが3月8日リリースされる。 捜査班のリーダーは、ダークヒーロー的な元悪徳刑事 基本は、シカゴ警察21分署の特捜班の刑事たちが、凶悪事件の犯人を捜査していく犯罪サスペンスだが、本作にはユニークな特徴がいくつもある。 まずユニークなのは、特捜班のリーダーがいわゆる善人ではなく、元は逮捕されたこともある悪徳刑事なこと。本作の主人公は、ドラマ『シカゴ・ファイア』で主人公の命を狙ったこともある悪徳刑事ハンク・ボイト。彼は現在も、目的のためには手段を選ばず、違法ギリギリの捜査を続けているが、しかしその行動はすべて事件を解決するためのもの。そんな彼の行動の背後には、警察という組織ならではの難しさや、現在の社会情勢が見えてくる。 "ブラック・ライブズ・マター"を真正面から描く もう一つユニークなのは、現実社会のリアルな出来事を取り入れていること。シーズン8の冒頭で描かれるのが、ブラック・ライブズ・マター運動の余波。2020年5月25日にミネソタ州ミネアポリスで起きた、白人警官の暴行によるアフリカ系男性ジョージ・フロイドの死亡事件を発端に、全米で広がった黒人の人権と警察官の暴力を訴える、この抗議運動の影響がドラマに登場。 例えば、白人刑事が聞き込みをしようとすると、アフリカ系住民にビンを投げつけられる。また、金持ちの白人の息子が事件の容疑者になった時には、証拠が固まる前に、世間の批判を恐れた上司から早く逮捕をしろと急かされる。そうした、現実を反映したリアルな状況が描かれていく。 善悪では割り切れないストーリーに唸らされる また、本作はストーリーがかなり大人向き。警察官たちのドラマの中で、善か悪かではないグレーな部分が必要な現実を描き出す。そして、そもそもブラック・ライブズ・マター運動の元凶の一つとなった警察の体質も題材になる。 特捜班のアフリカ系刑事ケビンが、白人刑事がアフリカ系男性に殺された事件で、刑事の不利になる事実をありのままに証言する。すると、ケビンの行動は、仲間を守るという警察内の暗黙の掟"沈黙の青い壁"を破ったとして、一部の警官たちがケビンに嫌がらせをするようになる。 それでもケビンは自分が正しいという信念から、敵対する警官からの取引を拒否するが、そのために犯罪現場での応援要請が無視され、相棒の刑事が負傷してしまう。こうして自分の正しさを貫くことが最善なのかと悩むようになったケビンは、果たしてどう行動をするのか。正しさの形が一つではない大人のドラマが描かれていく。 個性派の刑事たちが集結。新たに女性副本部長も登場 そんなドラマを彩るのが、特捜班の個性豊かなメンバーたち。リーダーのハンク・ボイト巡査部長を演じるのは、ドラマ『カリフォルニケーション』や映画『ファントム/開戦前夜』のジェイソン・べギー。黒人警官であることの難しさを痛感するケビン・アトウォーター刑事役は、映画『エクスプレス 負けざる男たち』のラロイス・ホーキンズ。さらにメンバーは、父親も警部の熱血漢アダム・ルゼック刑事や、キャビン・アテンダントから転身したキム・バージェス刑事、強盗殺人課から異動してきたヘイリー・アプトン刑事など個性派揃い。 また、新メンバーとして、女性副本部長サム・ミラーが登場。彼女はこれまでの警察の体質を改革したいと宣言し、リーダーのハンクに協力を求める。しかし、手段を選ばない捜査を実行してきたハンクが、新たな方針に従うことは可能なのか。 クリエイターは『LAW & ORDER / ロー・アンド・オーダー』シリーズを手がけるベテラン・ヒットメイカー、ディック・ウルフ。彼が製作する同じ都市が舞台の3作、刑事ドラマの本作、消防士ドラマ『シカゴ・ファイア』、医療ドラマ『シカゴ・メッド』はリンクしており、他のドラマと合わせて見ると、さらにドラマが面白くなる。 文=平沢薫 制作=キネマ旬報社 https://www.youtube.com/watch?v=u7kK9U7Odps&t=13s 「シカゴ P.D. シーズン8」 ●3月8日(水)DVDリリース(レンタル同時) ▶Blu-ray&DVDの詳細情報はこちら ●セルDVD 価格:10,450円(税込) ●2020-2021年/アメリカ/全16話/本編約670分 ●製作総指揮・脚本:ディック・ウルフ ●監督:エリック・ラ・サール ●出演:ジェイソン・ベギー、ジェシー・リー・ソファー、パトリック・ジョン・フリューガー、マリーナ・スコーシアーティ、ラロイス・ホーキンズ、トレイシー・スピリダコス、ニコール・アリ・パーカー ●発売・販売元:NBCユニバーサル・エンターテイメント ©2020-2021 Universal Studios. All Rights Reserved.
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長谷川和彦監督が初のライブ配信で自作を語る!(「映画と私とキネマ旬報」第1回)
2023年3月7日映画ファン必見!! 長谷川和彦監督が初のライブ配信(無料)で自ら語る「青春の殺人者」と「太陽を盗んだ男」。 さらに、番組内では視聴者の質問に生で答えるQ&Aコーナーも! 1976年、日本映画界に衝撃が走った。それ以前と以後で日本映画の歴史が変わったとまで評された、長谷川和彦(通称ゴジ)の監督デビューである。 言わずと知れた2作品、「青春の殺人者」(1976年)「太陽を盗んだ男」(1979年)。 公開から40年以上が経った今なお、その作品評価は揺るがない。 この2つの作品は、なぜ時代を超えてまで、こうも人を惹きつけるのだろうか。 ゴジ監督初のライブ配信番組で、改めて本2作品について、込めた思いやその魅力、今だから話せる当時のエピソードなど、存分に語っていただく! 【番組詳細】 番組名:「映画と私とキネマ旬報」第1回 語る人:長谷川和彦監督 聞く人:樋口尚文 配信日時:3月15日(水)20時~22時 配信サイト:総合コミュニケーションプラットフォーム「eXeLAB」 視聴料金:無料 (※視聴のみの場合は会員登録の必要はありません) 〈視聴はコチラから〉 以下のイベントにご参加いただくには<会員登録(無料)が必要>になります。 【番組内参加イベント】※要会員登録(無料) チャットで質問を投げかけたり、エールを送ったりすることができます。 スムーズにチャット機能を利用するためには、事前登録をお勧めいたします。 〈事前登録はコチラから〉 ※頂いた質問全てには回答することはできませんので予めご了承ください。 【番組内参加イベント】※要会員登録(無料) ギフティング機能を使って、投げ銭を行うことができます。 投げ銭につきましては、ゴジ監督にお渡しし、今後の創作活動にご活用いただきます。 スムーズにギフティング機能を利用するためには、事前登録および利用方法をご一読いただくことをお勧めいたします。 〈事前登録はコチラから〉 〈ギフティングの利用方法はコチラから〉 ※ギフティングをご利用の場合は、会員登録をお済ませの上、お手続きお願いいたします。 「キネマ旬報1980年2月下旬決算特別号」より ■長谷川和彦(はせがわ・かずひこ) 1946年生まれ、広島県出身。1968年今村昌平プロダクションに入社。のちに契約助監督として、日活撮影所に入り、小沢啓一、西村昭五郎、藤田敏八、神代辰巳などの助監督をつとめる。1976年「青春の殺人者」で、いきなりキネマ旬報ベスト・テン第1位ほか主要賞を独占するという超異例のデビューを飾る。次作「太陽を盗んだ男」(1979年)でも、キネマ旬報べスト・テン第2位、読者選出第1位、読者選出監督賞などを獲得。さらに、その約40年後の2018年には、キネマ旬報100周年特別企画〈1970年代日本映画ベスト・テン〉において、第1位に選出された。 1983年、若手監督9人でディレクターズ・カンパニーを設立するなど、常に話題の中心にいるが、監督作品は「太陽を盗んだ男」以降無く、長らく「最も次回作が見たい監督」としても名を馳せている。 キネマ旬報1977年2月下旬決算特別号の表紙を飾った「青春の殺人者」 「青春の殺人者」(1976年) 監督:長谷川和彦 原作:中上健次 脚本:田村孟 出演:水谷豊、原田美枝子 第50回(1976年度)キネマ旬報ベスト・テン 日本映画作品賞(第1位) 日本映画監督賞 脚本賞(田村孟) 主演女優賞(原田美枝子) 主演男優賞(水谷豊) キネマ旬報2018年8月上旬特別号の表紙を飾った「太陽を盗んだ男」 「太陽を盗んだ男」(1979年) 監督:長谷川和彦 原案:レナード・シュレイダー 脚本:レナード・シュレイダー/長谷川和彦 出演:沢田研二、菅原文太 第53回(1979年度)キネマ旬報ベスト・テン 日本映画作品賞第2位 読者選出日本映画監督賞 読者選出日本映画第1位 1970年代日本映画ベスト・テン第1位(キネマ旬報2018年8月上旬100周年特別企画号にて) ■樋ロ尚文(ひぐち・なおふみ) 映画評論家、映画監督。著作に『秋吉久美子調書』(秋吉久美子との共著)『実相寺昭雄才気の伽藍鬼才映画監督の生涯と作品』『万華鏡の女 女優ひし美ゆり子』(ひし美ゆり子との共著)、『黒澤明の映画術』、『大島渚全映画秘蔵資料集成』(編著)他がある 撮影協力:神保町「猫の本棚」 企画:キネマ旬報社 「eXeLAB(エグゼラボ)」について eXeLABはすべてのゲーマーとそのファンのために作られたコミュニケーションサービス。 仲間を募集する、コミュニティに参加する、大会に参加など様々な活動ができるプラットフォーム。 https://info.exelab.jp/ -
旅するロバの無垢な瞳に映るものは──スコリモフスキ新作「EO イーオー」予告編
2023年3月7日鬼才イエジー・スコリモフスキが旅するロバの物語を描き、第75回カンヌ国際映画祭で審査員賞と作曲賞を受賞、第94回アカデミー賞で国際長編映画賞にノミネートされた「EO イーオー」が、5月5日(金)よりヒューマントラストシネマ渋谷、新宿シネマカリテ、ヒューマントラストシネマ有楽町ほかで全国公開。予告編が到着した。 ロバのEOは、サーカス団で心優しいパートナーのカサンドラと生活していたが、ある日、何者かに連れ出される。トラックで運ばれたEOは、サッカーチームや馬の群れ、踊り騒ぐ人々に直面しながら、ある時は立ち尽くし、ある時は疾走する。無垢な瞳には、人間社会の不条理と自然の驚異が映る──。 予告編からは、鮮烈なタッチと物語が窺える。New York Timesは2022年のNo.1ムービーに選出し、「ムーンライト」のバリー・ジェンキンスは「“EO”がどれだけ素晴らしいか。昨日観てから、一切頭から離れない」とSNSに投稿するなど、すでに世界は熱狂中。日本公開を心待ちにしたい。 © 2022 Skopia Film, Alien Films, Warmia-Masuria Film Fund/Centre for Education and Cultural Initiatives in Olsztyn, Podkarpackie Regional Film Fund, Strefa Kultury Wrocław, Polwell, Moderator Inwestycje, Veilo ALL RIGHTS RESERVED 配給:ファインフィルムズ ▶︎ 〈ポーランド映画祭2022〉開催、スコリモフスキ新作「EO」など新旧全10作 ▶︎ イエジー・スコリモフスキがロバを主人公に描く7年ぶり新作「EO」、公開日決定 -
カメ4人組の活躍を描く人気シリーズをCGアニメ化した「ミュータント・タートルズ:ミュータント・パニック!」が8月25日(金)より公開。予告編が解禁された。 「ミッチェル家とマシンの反乱」で共同監督を務めたジェフ・ロウのメガホンで贈る本作。カメたちの声には、ミケランジェロにシャモン・ブラウン・Jr、レオナルドにニコラス・カントゥ、ラファエロにブレイディ・ヌーン、ドナテロにマイカ・アビーといった新鋭が起用された。 さらにイノシシのビーバップ役を人気コメディ俳優にして本作プロデューサーでもあるセス・ローゲン、タートルズの師匠である拳法の達人・スプリンター先生役をジャッキー・チェン、サイのロックステディ役をWWEスターのジョン・シナ、新キャラのスーパーフライ役を俳優でラッパーのアイス・キューブ、マッドサイエンティストのバクスター・ストックマン役を『ベター・コール・ソウル』のジャンカルロ・エスポジート、マンタのレイ・フィレット役をラッパーのポスト・マローン、ヤモリのモンド・ゲッコー役を『アントマン』のポール・ラッド、タコのようなユートロム星人役を「ミッチェル家とマシンの反乱」のマーヤ・ルドルフが務めている。 予告編は夜のニューヨーク、マンホールから現れたタートルズの姿を追う。ティーンエイジャーらしいやんちゃぶりと愛らしさ全開で、刀、六尺棒、釵、ヌンチャクといったおなじみの武器も健在。セス・ローゲンはSNSで「何年にもわたり取り組んできたこの映画(の予告編)をようやくみんなにお披露目できる、とてもワクワクしているよ!」とコメントしている。新時代のタートルズに注目だ。 Story 子供の頃より人間から隠れて暮らしてきたタートルズ。「普通のティーンエイジャーとして、自分たちが住むニューヨークのみんなに愛され、受け入れられたい」という願いを叶えるため、新たな友人エイプリルの助けを得ながら謎の犯罪組織との戦いに繰り出す。そんな彼らの前に現れたのは、ミュータント化した敵の大群だった……。 「ミュータント・タートルズ:ミュータント・パニック!」 監督:ジェフ・ロウ 製作:セス・ローゲン、エヴァン・ゴールドバーグ、ジェームズ・ウィーバー 全米公開:8月4日 原題:Teenage Mutant Ninja Turtles: Mutant Mayhem 配給:東和ピクチャーズ © 2023 PARAMOUNT PICTURES.TEENAGE MUTANT NINJA TURTLES IS A TRADEMARK OF VIACOM INTERNATIONAL INC. 公式サイト:https://www.turtles-movie.jp/
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ケイト・ブランシェット主演 × トッド・フィールド監督(「イン・ザ・ベッドルーム」「リトル・チルドレン」)で、天才指揮者が重圧で精神を蝕まれていく姿を描き、本年度アカデミー賞6部門ノミネートなど賞レースを席巻している「TAR/ター」が、5月12日(金)よりTOHOシネマズ 日比谷ほかで全国公開。本予告映像とポスタービジュアルが到着した。 世界最高峰のオーケストラの一つであるベルリン・フィルで、女性初の首席指揮者に任命されたリディア・ター。彼女は天才的な能力とそれを上回る努力、類稀なるプロデュース力で、自身を輝けるブランドに仕立て上げることに成功する。その一方で、マーラーの交響曲第5番の演奏と録⾳のプレッシャー、および新曲の創作に苦しんでいた。そんな中、かつてターが指導した若⼿指揮者の訃報が届き、彼女に疑惑が及ぶとともに、築き上げた完璧な世界が崩れ始める──。 ケイト・ブランシェットがストイックかつ傲慢にして繊細な天才指揮者を鬼気迫る演技で見せ、「燃ゆる女の肖像」のノエミ・メルラン、「あの日のように抱きしめて」のニーナ・ホス、「インディー・ジョーンズ/最後の聖戦」のジュリアン・グローヴァー、「キングスマン」のマーク・ストロングが共演。「ジョーカー」でアカデミー賞作曲賞に輝いた気鋭のチェリストにして作曲家であるヒドゥル・グドナドッティルの美しいスコアが彩る。 本年度アカデミー賞では作品賞・監督賞・主演女優賞・脚本賞・撮影賞・編集賞の6部門にノミネートされ、第80回ゴールデングローブ賞主演女優賞(ドラマ部門)や第79回ヴェネチア国際映画祭女優賞に輝くなど、全世界で60受賞289ノミネート(3/1現在)。「ケイト・ブランシェット史上最高傑作」(EMPIRE)、「不協和音の刺客」(The Guaardian)、「極上の毒に痺れる」(Chicago Sun-Times)など、衝撃を物語る評が寄せられている。 芸術と狂気のせめぎ合いが生んだ “怪物” の運命を見届けたい。 「TAR/ター」 監督・脚本:トッド・フィールド 出演:ケイト・ブランシェット、ノエミ・メルラン、ニーナ・ホス、ジュリアン・グローヴァー、マーク・ストロング 音楽:ヒドゥル・グドナドッティル 撮影:フロリアン・ホーフマイスター 編集:モニカ・ヴィッリ 原題:Tár/アメリカ/2022年/カラー/シネスコ/5.1chデジタル/159分/字幕翻訳:石田泰子 配給:ギャガ © 2022 FOCUS FEATURES LLC. https://gaga.ne.jp/TAR ▶︎ ゴールデングローブ賞3部門ノミネート。ケイト・ブランシェット演じる指揮者の闇を描く「TÁR」(原題)